豆腐は一年を通して価格が安定していてヘルシーなため、家計やダイエットに強い味方ですよね。
しかし豆腐の難点を一つ挙げるなら、「生もの」という点です。開封した後は日持ちしないため、できるだけ早く食べきらなければいけないですよね。
豆腐は、1パックあたりだいたい300g入っています。お味噌汁に入れれば家族全員で分け合えますが、1人暮らしの場合は一人で全部食べなきゃいけないですよね。
1食で豆腐300gを食べきろうとしたら、豆腐だけでお腹いっぱいになってしまいますよね。
豆腐300gあたりのカロリーはだいたい200kcalくらいです。
しかしカロリーが低いからとはいえ、一度にたくさん食べてもいいわけではないのです。豆腐300gが食べ過ぎになる理由も、解説します。
豆腐300gのカロリーは絹ごしの方が低い!
絹ごし豆腐のカロリーは、300gあたり168kcalです。対して木綿豆腐は216kcalで、ちょっとカロリーお高めです。
カロリーが低いのは、どちらかというと絹ごし豆腐です。
絹ごし豆腐よりも木綿豆腐が好きなあなたとしては、プチショックですよね。私もその一人です。
そんな豆腐は、夜遅い時間帯の食事に向いています。「深夜にご飯を食べると太りやすいから、食べたくない」という日こそ、カロリーが低い豆腐をおすすめします。
帰りが遅くなって、食事を取り損ねている日だってありますよね。
もしその日一日充分な栄養分が取れないと、「栄養を蓄えよう」というセンサーが余計に発動してしまうため、次の食事で余分な栄養や脂肪を蓄えやすくなります。
食事を抜いて身体が栄養を蓄えやすくなった状態で次の日に普通の食事を取ると、いつもより余計に栄養や脂肪などを蓄えやすくなり、脂肪が付きやすくなるのです。
たくさん食べると、カロリー摂取量も当然増える
確かに、豆腐は100gあたりのカロリーが低いため、1パック分の300gのカロリーも200kcalくらいで済みます。
しかし、たくさん食べれば食べるほど、もちろんカロリー摂取量も増えます。
たとえば、豚肉の生姜焼きは大体カロリーが330kcalです。
「お肉の代わりに」と言いつつ、一度に豆腐を300g以上も食べてしまうと、お肉を食べていた時よりも摂取カロリーをオーバーしてしまいます。
カロリーが低いからといって、「たくさん食べていい」というわけでもないのです。
脂質は多いが1日の摂取量を超えなければOK
また、意外にも豆腐は脂質も多く含まれています。絹ごし豆腐で300gあたりの脂質は10.5gで、木綿豆腐は14.7gです。
例えていうなら、脂質10.5gはハンバーガー1個と、そして14.7gはポテトフライのMサイズとほぼ同じくらいです。
しかし、そもそも成人が摂るべき脂質の摂取量は1日40~60gです。全体の摂取量に気を付ければ問題ありません。
原料でもある大豆には脂分が含まれています。これが豆腐の中に残っているからなんですね。
豆腐300gにはタンパク質が14g以上含まれる!
豆腐は、タンパク質も多く含みます。絹ごし豆腐は300gあたり14.7gで、対する木綿豆腐は19.8gです。
例えるなら、14.7gだと紅鮭1切れ(70g)が一番近く、19.8gは牛もも肉がほぼ一緒の数値です。
つまり、「豆腐300g=メインディッシュの魚や肉」と同じくらいのタンパク質を含んでいるのですね。
豆腐には魚や肉ほどアミノ酸が多く含まれていない
タンパク質には「植物性」と「動物性」の2種類があり、それぞれ性質が異なります。豆腐は大豆から作られているため「植物性」、魚や肉は「動物性」です。
大豆由来が主な植物性タンパク質よりも、動物性タンパク質の方がアミノ酸のバランス・含有量が多いです。そのため、植物性ばかりだと必須アミノ酸をうまく取り入れられません。
必須アミノ酸が多く含まれていると、筋肉にタンパク質を効率よく送り込めます。そのため、運動する人にとってアミノ酸は必要不可欠なのです。
運動するときの栄養ドリンクやプロテインにも、「アミノ酸配合」って書いてあるね。
しかし、肉や魚を食べ過ぎて動物性タンパク質を多く摂りすぎると、他の人よりも成長がどんどん進み、早く老化します。
同じ80歳でも、バランスよく食事をした人は80歳でもピンピンしているのに対し、肉や魚を食べ過ぎた人は動きが悪くなってしまうのです。また、中性に保たれるはずの体内が酸性に傾き、毒素も多く生まれます。
対して植物性タンパク質は、動物性ほど多くアミノ酸は含まれていないのですが、ナトリウムやカリウムを多く含みます。
ナトリウムやカリウムを多く摂取すると代謝が上がるため、脂肪を燃焼する手助けになります。
そして、肉や魚などの動物性タンパク質には脂肪分が多く含まれがちですが、植物性タンパク質には脂肪分も少ないです。
「タンパク質をとるなら、豆腐300gだけでOK」ではなく、肉や魚も摂り入れましょう。
豆腐300gまるごとは食べ過ぎているかも!
豆腐だけ300g食べるのならばまだいいのですが、魚や肉などのおかずも普段通り食べているのなら、食べ過ぎです。おかずも楽しみたいなら、豆腐100g、つまり1/3丁にとどめましょう。
豆腐に使われる大豆は「豆」の一種だから、野菜になるんだよね!
普段野菜あまり食べないから、その代わりに豆腐をしっかり食べよう!
豆腐などの大豆製品はタンパク質を多く含んでいます。そのため、「野菜」の仲間ではなく「魚や肉」の仲間だと考えたほうがいいです。
コレステロールなどを抑えたいなら、本来の野菜を食事にうまく組み合わせましょう。
カロリーやタンパク質の摂取量を守れれば、健康診断の数値も引っかかりにくくなりますね。
豆腐をたらふく食べたいならおかずを置き換える!
価格も安くてお肉に比べたらカロリーも低いから、豆腐をたくさん食べられれば罪悪感は小さくなるわね♪
その気持ち、めちゃくちゃわかります。たとえば「今日は湯豆腐で、1丁300gをまるまる食べたい!」という日には、メインおかずでもある「主菜」を湯豆腐に置き換えましょう。
食事全体のカロリーは変わらず、炭水化物の糖質、野菜などのビタミンもしっかり摂れます。
寒い夜に、あったかくて栄養もある湯豆腐を、たっぷりと堪能できますよ。ちょっと食べ過ぎても罪悪感が少ないです。
豆腐は味が物足りないから、ついしょうゆやポン酢をたくさんかけちゃうんだよね。
しょうゆやポン酢をかけすぎると、塩分をたくさん摂り過ぎてしまいますよね。
こんなときはネギや生姜のような薬味で味にアクセントをつけると、過剰な塩分摂取を避けられますよ。
主食は豆腐に置き換えないほうがいい
糖質ダイエットしてるから、できればご飯の量を少なくしたいのよね。ごはんの代わりに豆腐を食べちゃダメなの?
絹ごし豆腐の糖質は300gあたり5.1g、そして木綿豆腐の糖質は3.6gと少なめです。
ごはんの糖質はお茶碗1杯あたり35.6gなので、ご飯を豆腐に置き換えれば糖質の量は抑えられます。
しかし、炭水化物の量が少ないと本来摂るべき糖質がなくなってしまうため、糖質不足となります。どうしても置き換えたいなら、1日1食分だけにしましょう。
栄養バランスが取れた食事の基本は、炭水化物がメインの「主食」、主にタンパク質がメインの「主菜」、野菜がメインの「副菜」の3つで構成されます。
しかし、本来炭水化物であるべき「主食」がタンパク質に置き換わってしまうと、炭水化物がごそっと失われますよね。すると、この栄養バランスも崩れてしまうのです。
その結果、集中力の低下や疲労感の増加を招きます。
よく美意識の高い女子中高生が「ダイエットするからご飯いらない」とおかずだけ食べていますが、それだと勉強に集中できなくなりますよ。
言うまでもないですが、一食を豆腐だけに置き換えるのは避けましょうね!
糖質を制限したダイエットではなく、栄養バランスを整えたダイエットのほうが健康的です。制限によるストレスを感じなければ、やけ食いもリバウンドもしにくいですよ。
女性に嬉しい大豆イソフラボンも摂り過ぎに注意
大豆イソフラボンは、特に大豆の胚芽に多く含まれている、ポリフェノールの一種です。
確かに、大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と構造が似ています。女性ホルモンの働きを始め、更年期障害の緩和や骨粗しょう症の予防など、幅広い効果が期待されています。
ただし多く摂り過ぎると、逆にホルモンバランスが崩れ、生理不順になってしまいます。
大豆イソフラボンは、一般的な豆腐には100gあたり約20.3mg含まれています。それに対して、摂取目安は最大75mgまでです。
大豆製品なら、他にも納豆や豆乳があるよね。
価格も安いから、毎朝納豆と豆乳は欠かせないの。
湯豆腐などで豆腐を1丁300g丸ごと食べたい日は、そのほかの大豆製品は控えましょう。その代わり、豆腐を100g程度食べるときには、大豆製品を1品取り入れるといいですね。
豆腐と納豆、豆乳を組み合わせた場合、大豆イソフラボンの摂取量もチェックしておきましょう。
品目 | 納豆1食分 (45g) | 豆乳 (100g) |
大豆イソフラボンの 含有量 | 平均33mg | 24.8mg |
豆腐100gを合わせた 大豆イソフラボンの含有量 | 平均53.3mg | 45.1mg |
豆腐300gを合わせた 大豆イソフラボンの含有量 | 平均93.9mg | 85.7mg |
豆腐300gだと、大豆イソフラボンは60mg含まれます。そこに豆乳を組み合わせると、目安の75mgをオーバーしてしまいますよね。
そこで、豆腐を100gに抑えて、納豆か豆乳のどちらかと組み合わせることで、摂取目安の75mgを下回ります。また、1日で3品を摂ったら、翌日は控えてバランス調整をしましょう。
「効果をたくさん実感したいから」といって目安よりも食べ過ぎるのではなく、毎日少しづつ取り入れましょう。
まとめ
- 豆腐300gのカロリーは、絹ごし豆腐なら168kcal、木綿なら216kcalである
- 豆腐はボリュームに比べてカロリーは低いが、量が増えるとカロリー摂取量も増える
- 脂質は多いが、1日の摂取目安量40~60gを超えなければ問題ない
- 豆腐300gに含まれるタンパク質は、絹ごし豆腐なら14.7g、木綿豆腐は19.8gである
- 豆腐のタンパク質は、アミノ酸の含有量が動物性タンパク質ほど多く含まれていない
- 肉や魚などのおかずも楽しみたい人は、豆腐は100gくらいにとどめるべき
- 豆腐を300gたらふく食べたいなら、メインのおかずでもある「主菜」を置き換える
- 豆腐は夜遅い時間帯の食事にも向いている
- 炭水化物の「主食」を置き換えるなら、1日のうち1食だけを置き換える
- 豆腐などの大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは女性にもうれしい成分だが、摂り過ぎると生理不順になる
豆腐は低カロリーでタンパク質が豊富な優秀食材。バランスを大切に、食卓に組み込んでいきたいですね。
夜遅くなったときの食事に向いているのも嬉しいポイントです。私もついつい夕食が遅くなることも多いので、しっかり活躍してくれそうです♪
それでは、よい豆腐ライフをお過ごしください!
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