かつおだしなどの「自家製だし」を作っていると聞くと、「水から煮て、沸騰する前に取り出して…」と、なんだかすごく取り方が面倒なイメージを持ちますよね。
数年前、子供の離乳食を作る時に、かつおだしの取り方を検索して実践したことがあります。
しかしザルでこす作業や1番だしと2番だしなどをこだわるのが面倒になってしまい、それ以降は自家製だしを作っていませんでした。
そしてせっかく作ったのに失敗してしまうと、臭くて苦くなってしまうので、食べられなくなってしまいますよね。
かつおだしは、水からだしを取る「水出し」という取り方があります。また、かつおだし以外でも昆布や干ししいたけ、煮干しも水からだしが取れるんですよ!
また、手軽にお茶パックを使ってのだしの取り方もまとめましたので合わせてご紹介いたします。
もし水からかつおだしを作ったのに使い切れなかった場合は、製氷機に移し替えて凍らせておくと便利です。こちらの製氷機なら、凍らせたかつおだしをこのまま保管できますよ。
かつおだしの取り方で水から作る方法は?
かつおだしなら、最近話題の「水出し」の方法がすごく役立ちます。
「水出し」とは、麦茶ポットのような密閉容器にかつお節などのお好きな素材を入れて、水を注ぎ、冷蔵庫で一晩寝かすだけで簡単に作れます。準備するものはこちらです。
これだけで、さっぱりとした美味しいだしが水から簡単に作れます。「もっと早く知りたかった…!」と思いますよね。私も思いました!
また、かつお節を選ぶときや入れる時のポイントはこちらです。
- 水は、できれば軟水がいい
- かつお節は、花かつおか薄削りタイプのかつお節を選ぶ
- かつお節は、水へ入れる前に加熱させてパリパリな状態にしておく
- 加熱させた後は、冷めないうちに水へ入れる
まず、水道水やウォーターサーバーなどの軟水を使うとうまみが出やすいです。
硬水だと、ミネラル成分が豊富なためうまみ成分が溶け出しにくくなってしまいます。
次に、使用するかつお節は花かつおか薄削りかつお節を選ぶと、香り高いだしが取れます。
そして、水にかつお節を入れるだけではあの香り豊かなうまみが引き出せません。
水へ入れる前にかつお節をフライパンで空煎りをしておきましょう。このとき、かつお節を焦がさないように注意しましょうね。
電子レンジで30秒ほどチンすれば、もっと手軽にパリパリな状態を作れますよ。
ご家庭のレンジによって加熱時間が変わってきます。まず20秒してみてパリパリになっていなかったら、10秒ずつ様子を見ながら加熱していくと、失敗しませんよ。
さらに重要なのは、加熱したかつお節が冷めないうちに、水へ入れます。
水出しはかつおやお好みの素材を水に入れて一晩冷蔵庫で寝かすだけなので、忙しい方や子育て中のママさんにおすすめです!
水出しは、煮出さないため雑味が出にくく、スッキリとした味わいになります。
また、かつおだしはうまみ成分が強いため、これだけで香り豊かなだしが楽しめますよ。
お味噌汁、お吸物、煮物などの和食はもちろん、シンプルなうまみなので洋食、中華など料理全般に使えます。
しかし、しっかりとした濃い風味を感じたい方には煮出しをオススメします。
水出しに使う容器は麦茶ポットが便利!
保存容器を選ぶときは、麦茶ポットのようなポケットがついているのが便利です。
かつお節はカスがでてきやすいので、お茶パックに入れてだしを取るのもおすすめです。
また、最近は横にしても水漏れしないポットもあるので、色々な種類を作りたい方はそちらがおすすめです。
寝かせる時間は6~10時間、使い切るのは1週間以内!
冷蔵庫で一晩寝かす時間は6~10時間くらいまで、そして1週間以内には使い切りましょう。
例えば朝7時頃、朝食の準備をするときに作っておけば、6時間後の13時、または10時間後の17時ごろのように、お昼ご飯や夜ご飯に使えますよね。
前日の夜に準備しておけば朝には、だしが勝手にとれているのでとってもお手軽です
そして、保存料が入っていないため、保存できる期間は3~5日程度です。
使いきれなかった場合は、製氷皿に入れて凍らせると、使いたいときに使いたい分だけ使えて便利です。
この冷凍保存なら、2週間くらい日持ちします。「今日は朝から忙しくて、かつおだしの準備ができなかった!」という日でも、夜ご飯時にはさっとかつおだしを使えます。
もし大量にだしを作りすぎてしまって余ったら、製氷機で凍らせて保管しましょう。
かつおだしが少なくなってきたら、かつお節は取り出す
かつおぶしは、水に入れたままでも構いません。ただし、水が少なくなってきたら素材を取り出しましょう。
ポットの中でかつお節が水から浮いた状態のまま保存していると、カビの繁殖や腐敗の原因になってしまいます。
かつお節は、必ず水の中でひたひたにしておきましょう。
他の素材を水出しで取るときのポイント
水出しは、かつおだしだけではありません。他の素材からも簡単に取れるため、その取り方のポイントも解説します。
昆布だしは、カレーやパスタに合いますよ。カレーうどんはピッタリですね。
昆布の場合は、下準備のために表面を軽く洗うか、硬く絞った布巾で汚れを取ります。ただし、白いところはうまみのもとなので、落とさないでください。
気を付けることは、なるべく細かく切りすぎないほうがいいです。昆布は切ると切り口からネバネバが出てきやすくなります。
もし昆布が長すぎてポットに入りきらない場合は、2つに折るとポット内にスッキリ収まりますよ。
また、干ししいたけのだしは煮物や炊き込みご飯に合いますよ。
干ししいたけを使う前には。石づきや傘の裏側についているほこりやごみを洗い取ります。
乾燥しているしいたけは水にいれると浮きやすいです。そのため麦茶ポットよりも、フタで押さえられるタッパーのような容器が使えますよ。
そして、煮干しのだしはラーメンやお鍋に合いますよ。
煮干しを選ぶ時は、煮干しの色が銀色で黄色っぽくなっていないか確認しましょう。
水出しのいいところは、雑味が出ないことです。
煮干しの場合は頭や内臓からえぐみが出るため、通常はこれらを取ってからお湯へ入れますが、水出しならえぐみが出ないためそのままポンとお水に入れられます。
しかしもし気になるようでしたら、左手で胴体を持ち、右手で煮干しの頭をとり、そのまま指をお腹側に動かして黒い部分の内臓を取りましょう。
入れる前に空煎りすると、より香り高い煮干しだしが取れますよ。
風味豊かな合わせだしも水から簡単にとれる
最後に、混合だしの取り方ですが、これまた簡単でポット内に素材2種類を一緒にポンと入れて一晩寝かせるだけで完成です!
複数の素材を入れる場合は、基本配合として水1リットルに対して各素材を20gずつ準備します。
たとえばかつお節と昆布の合わせだしを水出しでの取り方なら、水1リットルと、かつおぶし20g・昆布20gを使います。
忙しくてゆっくり晩ご飯が作れないときでも、水から合わせだしが取れるなら美味しい煮物もすぐ作れますよね。
かつおだしで取り方の基本は濃いだしが取れる煮出し!
だしの取り方には、基本的に大きく分けて「煮出し」「水出し」の2つがあります。
「水出し」はどちらかというと、さっぱりとした風味が特徴です。しかし、しっかりとした濃い風味を感じたい方には、少し手間でも「煮出し」の取り方がおすすめです。
かつおだしの煮出し方法で準備するものはこちらです。
それでは、ここから基本の煮出し手順を解説しますね。
- 鍋に水を入れ、沸騰させる
- 沸騰したら一度火を止めて、鰹節を入れて、そのままお湯の中へ沈むのを待つ
- 沈みきったら、もう一度火にかける
- 再沸騰したら火を止めてアクを取り、そのまま2分ほどおく
- ザルにペーパータオルを敷いて、こす
最後こすときは、ペーパータオルをぎゅっと絞らないようにしましょう。かつお節のえぐみが出てしまいます。
水出しの時と同じで、使用するかつお節は花かつおか薄削りかつお節です。このどちらかなら、香り高い出汁が取れますよ!
他の素材を煮出しで取る時のポイント
かつおだし以外の煮出しでの取り方も、解説します。
昆布だしの場合は、中火のままぐつぐつと煮過ぎてしまうと、昆布の独特の磯臭さやぬめりががでてしまいます。
また煮干しの場合は、苦みと魚臭さの原因ともなるため、頭と内臓を必ずとりましょう。取り方は、水出しの時と同じです。
「煮出し」と「水出し」どちらでも美味しくだしをとれるので、お好みの味や生活スタイルに合わせてだしを取ってみて下さいね。
かつおだしの取り方は簡単ですぐできる方法もある!
「昨日の夜、水出しを仕込み忘れていた!」というとき、朝一で最初からだしを取っていると、家を出る時間まで間に合いません。
ただでさえ朝の忙しい時間帯ですから、6~10時間も待てないですよね。
そんな時は、お湯を注ぐだけで、簡単にパッと3分でかつおだしが作れます!
水出しの取り方も簡単でしたが、このだしの取り方はもっと簡単です。しかも3分でだしが取れちゃいます!準備するものはこちらです。
かつお節のパックは大きさやメーカーによって内容量が異なります。パッケージをよく確認してくださいね。
1つめの耐熱容器にかつお節を入れ、そこに熱湯を注いだら蓋をして3分待ちます。その間にご飯をよそう、お弁当の準備などをしてもいいですね。
次に、3分経ったら箸で全体をぐるーっと混ぜ、2つめの耐熱容器にザルを置いて一気にこしましょう。
2ステップのこれだけで、かつおだしが簡単にとれます!ここにお味噌やわかめなどの簡単な具をいれたらお味噌汁の完成です!
量がたくさん作れないのと、「煮出し」と「水出し」に比べ風味が若干落ちますが、時間がない時にはぜひこの時短のだしの取り方を活用してみてくださいね。
かつおだしの取り方はパックを使うともっと手軽になる
かつおだしの取り方は、「水出し」「煮出し」のどちらでも、パックを使うともっと手軽に取れますよ!
素材をパックに入れて、水と一緒にポットへポンと入れます。そのまま冷蔵庫で一晩寝かせたら完成です。
お茶パックを使ってお湯で煮出した取り方なら、通常の煮出しとは少し異なります。
- お茶パックにかつお節20gを入れる
- 1リットルの水に、かつお節が入ったお茶パックを入れて、沸騰するまで煮る
- 沸騰したらそのまま3~5分ほど弱火で煮る
- 火を止めて、お茶パックを取り出す
パックを使ったかつおだしの取り方なら、こす手間やざる、ペーパータオルがいらないのでお手軽にできますよね!
だしを取ったあとのだしがらも使い切ろう!
かつおだしをとった後のだしがらは栄養も豊富なので、そのまま捨ててしまってはもったいないです!
だしがらが5回分の100g程になったら、半日ほど風通しのいいところに置き、乾燥させましょう。
次に、フライパンにごま油、だしがらと刻んだ生姜、めんつゆをいれ水分がなくなるまで空炒りし、最後にごまを和えたら「お手製のだしがらのふりかけ」の出来上がりです!
だし一回分のだしがらだと量が少ないので、だしがらがでるたびにフリーザーパックなどに入れ、冷凍しておきましょう。
このふりかけはご飯だけでなく、チンしたキャベツと梅に和えたり、パスタに入れたりしても合いそうです!
また、だしを取ったあとの昆布や干ししいたけ、煮干しなどは佃煮にするとおいしく召し上がれます。
まとめ
- さっぱりしたかつおだしなら、水からだしを抽出する「水出し」という取り方がおすすめ
- 麦茶ポットを使うと便利だが、1週間で使い切れない場合は製氷機などで小分けに固めるともっと便利
- かつおだしが少なくなったら、かつお節は取り出すこと
- 「かつお節と昆布」のような合わせだしも、水から取れる
- かつおだしの基本は「煮出し」での取り方で、しっかりと濃い味わいのだしが味わえる
- かつおだしの取り方で簡単な方法は、熱湯を注いで3分おくこと
- お茶パックなどのパックを使うと、こす手間や、ざる・ペーパータオルなども不要でだしが取れる
食事は毎日の体や心を支えてくれている大切な存在なので、おいしく、かつ手軽に楽しみたいですね。
水だしの取り方なら、簡単においしく、かつおだしを毎日味わえます。
毎日の食卓にだしのいい香りがあふれると、家族との会話が弾んで食事がもっと楽しくなりますね!
もしかつおだしを取れなかったときのために、製氷機でかつおだしをあらかじめ凍らせておきましょう。主婦ならではの時短力で、思う存分楽ができますよ♪
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