ミステリアスで色気のある雰囲気をまとえる紫ヘアは若者に人気です。しかし「紫色」が特殊な色のため、美容師でさえ失敗が多いカラーです。
紫ヘアへ憧れて市販のパッケージにだまされて買ってしまうと、カラーリング後に「グレーっぽくなってしまった」「赤みが出ない」「なぜかバイカラーになった」のように、無残な失敗ヘアになってしまいます。
市販ヘアカラー剤の紫には「パープル系」「バイオレット系」、中間色の「ラベンダー系」の3種類があり、それぞれ色の入り方が違います。
今回は、どの髪質にどの市販を選べばいいかを解説します。
また、髪色が明るく抜けきっていない状態でなにも知らずにセルフカラーで染める前に、ブリーチありで鮮やかに染めるコツも紹介します。
そしてブリーチなしのあなたにも、おすすめな市販ヘアカラー剤がありますよ♪
せっかくきれいな紫色にするなら、ヘアオイルでツヤのある髪をキープしましょう。おすすめのヘアオイルを紹介します。
セルフカラーの後や日頃のケアにヘアオイルを使うことで、ブリーチありでも色持ちのいいなめらかな艶髪をキープできますよ。
市販セルフカラーの紫は赤か青で選ぶ!
市販で売られているセルフカラー剤の中でも、紫は種類が少ないです。かえって選びやすいものの、「赤系」か「青系」か、目指す色味の特徴によって染まり方や色味が変わってきます。
通常色味は「暖色系」「寒色系」のどちらかに分類されますが、紫は「赤み」と「青み」が混ざった「暖寒色」です。
この「赤み」「青み」のよって大きく2パターンに分かれ、それぞれに色の入り方・染まり方などが異なります。
また、染める前の髪色によって仕上がりも変わってくるため、「市販パッケージと同じ髪色になる」のように期待しすぎないほうがいいです。
赤みがかったパープル系は派手色が入りやすい!
赤みがかったパープル系は市販のヘアカラー剤も種類が多く、セルフカラー初心者にもおすすめです。
また髪に色が入りやすいため、ブリーチありの髪ならパキッと派手なパープルに染まります。赤みがかったパープル系のセルフカラー剤は、こちらです。
しかし残念ですが、ダメージで髪が荒れている場合は、赤みがかった暖色系のカラーが入りにくく色ムラになりやすいです。
髪の毛は根元から新しい髪が生えてきますよね。しかし毛先へ行けば行くほど、カラーやブリーチを重ね、アイロンなどを当て続けて髪に与え続けたダメージが残っています。
そのため、根元と毛先を比べると、毛先の方がダメージも残っており、荒れています。ひどい人は枝毛や切れ毛が出ています。
その髪に暖色系のパープルを入れると、根元の元気な髪にはきれいなパープルが入るものの、ダメージで荒れている毛先にはパープルの赤みが入りにくいのです。
その結果、「根元はキレイな赤紫なのに、毛先が青っぽくなった」というバイカラー現象が起きてしまうのです。
ちなみに美容院の場合は、全体を染める気には色むらが出ないように、根元用と毛先用でカラー剤の調合を変えています。
毛先が青っぽくならないよう、毛先に塗るカラー剤は根元のカラー剤よりも赤み寄りに作っているのです。
しかし、美容院へ行かずセルフカラーで試みようとしている場合、「根元にはこれ、毛先にはこっちを…。」なんて分けられないですよね。
パープル系をキレイに入れたい場合は、美容院にお願いすると失敗しにくいですよ。
青みがかったバイオレット系は明るい髪によく染まる!
青みかったバイオレット系の紫は、美容師からすればカラー剤の調合が難しい色です。
しかし、明るい髪に入れればキレイな青紫色に染まります。そして他の色とも相性がいいため、ハイライトやインナーカラーにも使われています。
市販のセルフカラー剤で、青みがかったバイオレット系を紹介します。
髪の色がブリーチなどでしっかり抜けて明るくなっていれば、バイオレット系の色味もキレイに出ます。おすすめのトーンレベルは16以上です。
その理由は、バイオレットの青にはくすんだ灰色でもある「アッシュ」の色味が入っているからです。
しかし、髪に明るみがないままバイオレット系のカラー剤を入れると、灰色の「アッシュ」が目立ちすぎて紫味が出なくなるのです。
その結果、青紫どころか「黒ずんだグレー」のような色になってしまうのです。
カラーやブリーチ、ヘアアイロンなどでたくさん髪を遊んできたあなたは、セルフカラーをするならバイオレット系がおすすめです。
逆を言えば、バイオレット系はブリーチでしっかり髪色を抜かないと、キレイな青み紫が出にくいです。
そのため、髪がダメージで明るくなってしまったあなたにこそ、バイオレット系の紫が入りやすいのです。
ラベンダー系はパッケージの色に惑わされやすい!?
「パープル系」「バイオレット系」はセルフカラーのパッケージに明記されているため、見分けがつきやすいです。
しかし厄介なのは、3つ目の「ラベンダー系」です。このラベンダー系は中間色ですが、「赤み寄り」「青み寄り」があるのに、それを市販パッケージから見分けられないのです。
地毛の色によって染まり方も違うため、ラベンダー系に関わらずどのセルフカラー剤でも、実際に染めてみると「市販パッケージの色と全然違う」なんてこともあります。では、市販品を紹介しますね。
しかし、ラベンダー系のいいところは髪の透明感やツヤ感が出せることです。
「ラベンダー単色」よりも別の色と混ぜて「複合色」で使われることが多いです。相性のいいピンク系ブラウンや、グレージュ系とよく使われています。
淡い色合いなため、派手な紫ではなく優しい紫を入れたいあなたにおすすめです。
数種類販売されているクリーム系の色味順を紹介!
このほかにも、カラーバターやカラークリームも販売されています。代表的なのは、「マニックパニック」「エンシェールズ」ですね。
まずは、マニックパニックから紹介しますね。上が一番赤みがかっており、下へ行くほど青みがかってきます。
次は「エンシェールズ」の紹介です。こちらは4種類あります。
特にエンシェールズは、2種類以上のカラーを混ぜて自分好みの色を作れる、優れものです。
「シュワルツコフ got2b」はサロン発の商品!
「シュワルツコフ」というメーカーから発売された「got2b(ゴットゥービー)」は、アメリカから上陸したカラーコスメブランドです。
アメリカのサロンから生まれたブランドなので、価格はちょっとお高めですが、トリートメントの質が良く、髪へのこだわりが深いです。
「got2b」からは、紫系のヘアカラー剤が2種類あります。
特に「カラークリーム ブルーベリーリラ」は、そのまま使うと青みがかった印象に、ヘアコンディショナーで少し薄めると赤みがかった印象になります。
これ一つ持っておけば、「前回はバイオレット系にしたけど、今回はパープル系にしようかな」というように気分で色を変えられますね!
実は紫のヘアカラーは美容師泣かせ?
紫は、「髪色がしっかり明るいか」「カラー剤の配合が合っているか」によって完成度が変わるため、美容師でも難しい色です。特に難しいのは、カラー剤の配合です。
たとえば、赤やオレンジ色などは「暖色系」、ブルーやアッシュは「寒色系」に分けられます。
「暖色系」に染めるなら暖色系のカラー剤だけ、「寒色系」に染めるなら寒色系のカラー剤を混ぜて、色を作ります。
しかし紫は、「赤みの暖色系」と「青みの寒色系」を兼ね備えた、「暖寒色」です。
そのため、カラー剤を作るには「暖色系」「寒色系」の異なる色を混ぜ合わせないといけないのです。これが難しいんです。
そしてさらに、先ほど「ダメージで荒れていると青みが出る」とお話ししましたね。
このような色むらが出ないよう、「ダメージが多いところは赤みを足す」「黄色みが強いなら紫色を濃くする」「髪の色が抜けていないなら青みを足す」のように、微調整をします。
美容院での紫カラーがここまで努力をしているからこそ、紫色を自分で染めることがいかに難しいかがわかりますね。
セルフカラーで紫ならブリーチありが鮮やかに染まる!
色鮮やかな紫に染めたいなら、セルフカラーであっても、美容院カラーであっても、ブリーチありで染めましょう!色が鮮やかになるだけでなく、全体的な透明感も出ますよ。
また、流行のインナーカラーにもおすすめです。
そして、紫はブリーチの黄色を打ち消す作用もあるため、色落ちした後はキレイなミルクティーカラーになりますよ。
セルフカラー前にはブリーチで色をしっかり抜くこと
「パープル系」「バイオレット系」「ラベンダー系」のうち、どの紫を入れるにしてもブリーチありならきれいに染まります。
特に、セルフカラー剤で色鮮やかな紫色を出したいなら、ブリーチを2回行い、しっかり色を抜きましょう。
通常紫やピンクなどの奇抜なカラーを入れる時は、発色がよくなるようにブリーチを2回かけます。
おすすめの髪色は、オレンジやブラウンっぽさが抜けきった黄色っぽい状態です。
髪質にもよりますが、1回のブリーチあり髪なら明るさはだいたい14~15トーンくらい。だいたい「オレンジ色」くらいの色味ですね。
オレンジは、赤と黄色が混ざった色ですよね。そして紫は黄色を打ち消す色ですが、黄色が消えたとしても赤味は残ったままです。
そのまま紫を入れると、「ちょっと赤味が残った紫色」になります。
パープル系の紫ならまだマシかもしれませんが、バイオレット系の紫を入れるなら16トーン以上に髪色を抜かなければいけません。
髪色が抜けきっていない状態でバイオレット系の紫を入れると、アッシュ味が目立って紫色が出にくくなります。その結果、「黒っぽい青色」に仕上がってしまうのです。
2回以上ブリーチありの状態にしておき、地毛の色が抜けきってからセルフカラーの紫を入れると、元の髪色が発色を邪魔せず、キレイな紫色になりますよ。
セルフカラーだけでなく、ブリーチした髪にもトリートメントが必須です。私は「ブリーチをもう1回かけて明るくしてほしい」とお願いしたら、「すでに髪が痛んでいる」と断られてしまいましたからね。
なりたい髪色にできないのは悲しいですよね。ブリーチ後も日頃の髪をいたわり、トリートメントで保護しましょう。
毎日のケアも欠かさず行うと、ブリーチ仕立ての髪もきれいに保てます。紫に染めた後も、髪がギシギシ言わずにつやつやヘアを楽しめますよ。
セルフカラーの紫は色落ち後も楽しめる!
セルフカラーだけでなく、ヘアカラーの色ってあまり長持ちしないですよね。染めた後のキレイな色味は、だいたい1週間くらいしかキープできません。
紫色も同様で、色落ちが早いです。長持ちさせたい場合は紫色のシャンプーを使う人もいますね。
しかし他の色と違って黄色っぽさが残らずベージュっぽい色味に落ち着くのが、紫ヘアのいいところです♪
色落ち後のイメージとしては、「紫を入れる前の髪色がワントーン明るくなった」感じです。
この秘密は、「紫」と「黄色」の正反対さに関係しています。
地毛の「黄色」に対して正反対の「紫」が入る事によりお互いを打ち消し合い、地毛の黄色っぽさが消えてベージュのような色味になるのです。
他の色を入れた場合はこの「正反対現象」が起きないため、色落ちすると髪色が黄色っぽく変化してしまいます。その結果、不自然なプリンヘアが残ってしまうのです。
ちなみに50代以上のご婦人で、白髪なのによく見ると紫のようにも見える方がいらっしゃいますよね。
あれは、白髪の黄ばみを紫で打ち消しているのです。白髪ヘアーに紫色を重ねて染めているため、黄ばみが消えていく代わりに紫色がどんどん濃くなっていたのですね。
「紫がすぐ落ちた」とガッカリするよりも、「色は落ちるもの」と最初から割り切っていれば、色落ちした後の黄色みが抜けた透明感ある髪色を楽しめますね。
そしてセルフカラー後、髪が生えてきて頭がプリンになってしまったとしても、紫なら色が濃いので、あまり目立ちません。
地髪の黒が目立ってきたなら、染まっている紫をうまくごまかしながらプリンヘアを楽しみましょう♪もしセルフカラー後にプリンが気になる人は、この記事を参考にしてみてください。
セルフカラーでプリンをきれいに直したい!ポイントはトーンダウン
色落ち後が気になるなら「アッシュ+紫」がおすすめ!
色落ち後の髪色が心配なあなたには、カラーの名前に「アッシュ」が書いてあるヘアカラー剤をおすすめします。先ほど紹介した「エンシェールズ カラーバター」の中に、「アッシュパープル」もありましたね!
「パープル」が落ちたあとには「アッシュ」の髪色が残ります。2段階で髪色が楽しめるのは得した気分ですね!
ただし、地毛の茶色が抜けきっていないとキレイな紫色が出にくく、パープルブラウンのような色味になってしまいます。
ブリーチを2回行って、地毛の色をある程度抜ききってから染めると、パッケージのようなきれいな紫色と、アッシュ色を楽しめますよ。
セルフカラーの紫はブリーチなしだと暗めになる!
髪が元から傷みやすいと、ブリーチ1回でも髪にダメージが入ってしまいますよね。髪にダメージを与えたくないなら、ブリーチなしでセルフカラーを入れるのもアリです。
ブリーチなしで髪を茶髪に染めたくらいで紫を入れると、髪色は紫っぽさを残しつつトーンダウンできます。ブリーチなしの黒髪専用のヘアカラー剤も見つけたので、紹介しますね。
- パルティ カラーリングミルク
ふりむきラベンダー(色は薄め)
憧れラベンダー(色は濃いめ) - ビューティラボ ホイップヘアカラー
シアーラベンダー - リーゼ 泡カラー
ディープバイオレット
ブリーチなしの髪に紫を入れると、黄色っぽさを打ち消しつつトーンダウンできるので、「茶髪感」が抜けます。しかし、色落ちした後は赤っぽくなりやすいです。
髪色の黄色っぽさを抜きたいあなたには、ブリーチなしの暗髪にセルフカラーで紫を入れるのもおすすめです。
普段カラーができないなら1DAY用のヘアカラー剤!
ブリーチはできないけど、1日だけ色を入れたい!
あなたがライブやイベントに参加するときなど、1日だけ髪を染めたい場合は「1日だけ髪色を変えられるセルフカラー剤」や「ヘアチョーク」が大活躍します♪
黒髪やブリーチなしの人にこちらをおすすめしたかった一番の理由は、「高発色」だからです。ベースが暗めでも、紫を入れていることがはっきりわかります。
どんな商品が販売されているのか、一通り調べてみましたよ。
- リーゼ
ワンデイヘアモンスター
ミッドナイトパープル - ビューティーン
1DAYクレイジーヘアカラー
ナイトメアパープル - シュワルツコフ
got2b ヘアチョーク
パープル - PAF(パフ)
ワンデー ヘアティント
パープル - アクアドールラボ
ヘアカラーチョーク
パープル - BorBoLeta(ボルボレッタ)
ヘアカラーチョーク
パープル
そのときの気分で、一部分だけを簡単にカラーできるのが魅力ですね。
そしてシャンプーで洗い流せるため、翌日が仕事でも「昨日髪色を変えていた」なんて誰にもバレません♪これなら休みの日でも、思う存分髪で遊べますね
まとめ
- 紫のカラー剤は、暖色系の「パープル系」、寒色系の「バイオレット系」、中間色の「ラベンダー系」の3種類に分けられる
- 「パープル系」に含まれる暖色系、はダメージが進んだ髪質に入りにくい
- 「バイオレット系」に含まれる寒色系は、髪が明るくないと「アッシュ味」が出すぎてグレーっぽくなってしまう
- 元の髪色が2回以上ブリーチありなら、「バイオレット系」が染まりやすい
- 「ラベンダー系」は暖色と寒色の中間色だが、「暖色寄り」「寒色寄り」で仕上がりが全然違う
- 人それぞれの髪色や髪質によって色の出方も変わってくるため、パッケージの色味どおりになるとは限らない
- セルフカラーで紫に染めるなら、ブリーチありの状態で染めると鮮やかになる
- ブリーチ回数は2回以上かけて、明るい状態にするといい
- 紫は明るい髪の黄ばみを打ち消す効果があるため、紫が色落ちした後はベージュ色の髪が楽しめる
- ブリーチなしの状態でセルフカラーを入れると、暗めな印象になる
- 普段髪色を変えられない人は、1DAY用セルフカラー剤がおすすめ
紫系のセルフカラー剤は種類が少ないです。しかしパターンがそれぞれあるため、自分の髪質に合わせて「パープル系」「バイオレット系」を選びましょう。
さらにブリーチありの状態から染め上げて、思う存分紫ヘアを楽しんでくださいね!
ちなみにセルフカラー剤は髪に対して強い薬剤を使用しているため、日頃のケアも重要です。トリートメントも合わせて用意しておきましょう。
こちらのトリートメントならオーガニック系なので、髪にも優しいですよ。
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