バイクを運転中に、ウインカーの点滅が急に早い状態になることがあります。初めてだと、「あれ?壊れちゃったかな?」と、とても不安になりますよね。
こういう時に限って、友達と遊ぶ約束をしていたり、大切な用事があったりするので、更に焦ることがあります。
「まあいいや」と後回しにしていると、整備不良として交通違反となり、減点や罰金になってしまいます。
違反になるなんて知らなかった!と後悔しても遅いので、早めに何とかしましょう。
バイクのウインカーの点滅が早いのは、大体がバルブの球切れが原因なので、バルブを交換すると直ります。
この記事では、バイクのウインカーの点滅が早い原因や、対処法などを紹介しています。
バイクのウインカーについて詳しく知ることができるので、あなたの大切なバイクに長く乗ることができますよ。
バイクのウインカーの点滅が早い原因と対処法

通常、バイクの使用時に、ウインカーの点滅が異常に早い状態のことを「ハイフラッシャー現象(以下ハイフラ)」といいます。
ハイフラは、主にバルブの球切れが原因となって引き起こされます。バイクのウインカーバルブが球切れなどで、点滅が早いなどの異常があるときに、ハイフラを起こしてあなたに教えてくれているのです。
「バルブ」は、「電球」という意味ですので、「バルブの球切れ」は「電球の球切れ」ということを言っています。
初めてハイフラが起きるとビックリしてしまいますが、故障ではないので落ち着いて対処しましょう。
まずは、なぜバルブの球切れでハイフラが起こるのかについて詳しく説明したいと思います。
電装系をカスタムしていないバイクだと、主にバルブの球切れが原因です。
バルブを付けた最初は電気がたくさんあるので、通電に問題はありません。
ですが、電気をたくさん使うとバルブ自体の電気が少なくなってしまいますよね。
そのため、電気を長く持たせるために節約することで、通常の電力を下回ってしまい、ハイフラが起こります。
バルブの球切れの時は、バルブを交換をすると直りますよ。

バルブ交換は下で紹介しているよ。
LEDバルブを交換した直後の原因と対策
LEDバルブに交換した時にその場でハイフラが発生した場合は、LEDバルブと純正バルブの消費電力の違いが原因となります。
前提として、ウインカーの点滅はウインカーリレーで管理されています。
消費電力が純正バルブよりLEDバルブのほうが低いので、ウインカーリレーが球切れだと勘違いしてハイフラが起こるのです。
LEDバルブに交換した時にハイフラが発生した場合、3つの対処法があります。
- ハイフラ防止抵抗器(キャンセラー)
- LED対応のウインカーリレー
- 抵抗内蔵LEDバルブ
それぞれどんなものか紹介していきたいと思います。
〈ハイフラ防止抵抗器(キャンセラー)〉
ハイフラ防止抵抗器は、LEDバルブに交換したいときに、LEDバルブと純正バルブの消費電力の差を埋めるために使います。
LEDバルブの消費電力が小さいため、そのまま交換すると球切れと判断され、ハイフラが起こります。
そのため、ハイフラ防止抵抗器を付けることで、LEDバルブが純正バルブの消費電力と同じ、または同等になり、ウインカーが正常に作動するようになりますよ。
わざと電気を消費させているので消費する電力は大きくなり、その分バルブの持ちも悪くなるのがデメリットとしてあげられます。
おすすめ商品は、「LEDウインカー ハイフラ防止抵抗器 MM50-0180」です!
12V27W、配線は約150mmと使いやすく、ウインカーのLED化によるハイフラ防止対策におすすめです。
点火コイルやレギュレーターなどの熱に弱い部分に接触すると、その部分が熱により故障しやすくなります。

バルブ1個につき抵抗器を1個使用するんだよ。
LEDバルブの場所それぞれに抵抗器が必要だから、何個必要か確認しておこうね。
〈LED対応のウィンカーリレー〉
次は、ウインカーリレーをLEDバルブ対応に交換する方法を説明します。
ウインカーをLEDバルブに交換する場合は、消費電力の差でハイフラが起こるのを防止するためにウインカーリレーも交換する必要があります。
LEDバルブに交換する目的が消費電力を抑えるためなら最善の方法です。
昔のウインカーリレーだと、電球の抵抗も回路の一部として設計されているので、断線したり、球切れしたりすると回路の抵抗値が狂いハイフラになります。
昔のウインカーリレーの場合は、どこが切れているのかテスターで調べて修復することで直りますよ。
また、バッテリーの負担も軽減されるので、昔のバイクに乗っているあなたにとって実用的なカスタムですね。
ウィンカーリレーでおすすめ商品は、「2ピンウインカーリレー lwp-034-g」
インジケータランプが1個のときに、動作不良が起こることがあります。
この場合、インジケーターランプに接続されている左右どちらかの線を外す、インジケータの電球を外す、対応する配線を使用するなどして対処する必要があります。

この商品は6~12Vで、普通のバルブやLEDバルブにも取り付けられるよ。
LED混合でも大丈夫!
〈抵抗内蔵LEDバルブ〉
抵抗内蔵LEDバルブは、これまで外に付けられていた抵抗器がLEDバルブ内に内蔵されているタイプのものです。
差し込むだけで使え、取り付けもとても簡単で早いので、ウインカーをLEDバルブに短時間でできますよ。
おすすめ商品は、「抵抗内蔵LEDバルブ ST07166」です。
無極性、バルブ形状はG18、12V専用、10W15Wに対応しています。
それ以外のワット数のものに取り付けると、ハイフラが起こるのでしっかり確認しましょう。
17基の高輝度LEDチップを搭載しているので、ハロゲンバルブより明るいのでおすすめですよ。

これはディーラーや車用品店で取り付けてもらおう!
原因以外の対処法やおすすめ商品についても知ることができましたね。
あなたの愛車の変化にいち早く気づくことができるので、長く乗ることができますよ♪
LEDバルブの交換から日数が経った後の原因と対策
LEDバルブに交換したときは正常に作動していたが、少し経ったらハイフラになってしまった場合は、バルブの故障か配線不良の可能性が高いです。
その他の原因となるものを以下にまとめました。
- バルブの故障
- 配線不良
- 接触不良
- 断線
- ギボシ端子抜け
- アース不良
電気関係の配線などは、基本的にテープやタイバンドで固定されますが、固定を忘れると劣化と振動が積み重なり、断線することもあります。
球切れや、LEDバルブが原因ではない場合は、バイクの他の所の故障なので、ディーラーや車用品店に持っていきましょう。
私も何回かスマホの充電器やイヤホンを断線させたことがあります。
充電しているのを忘れてスマホを勢いよく持ってしまったり、イヤホンのコードを思いっきり引っ張ってしまうときに多いです。
しかも、私は頻繁にやらかしてしまうので、使い始めて1年2年で買い替えなどざらにありました。
今は気を付けているので充電器やイヤホンは長く持っていますが、気を抜くと前の自分に戻ってしまいます。
ましてや、バイクは運転中ずっと揺れているので、日々の積み重ねで断線しやすくなっていますよ。
バイクのウインカーはバルブ交換が簡単にできる!

バイクのウインカーのバルブ交換をするときの手順を説明します。
また、バルブの交換自体は簡単なので、あなたも自分で交換することができますよ。
バルブの交換の手順を以下にまとめましたので、参考にしてください。
- ウインカーバルブを取り外す
- ウインカーバルブの点検をする
- ウインカーバルブを取り付ける
まず、ウインカーバルブを取り外すために、ウインカーレンズを固定しているネジを取り、レンズを引き抜いて取り外します。
レンズにツメがある場合は、ツメを中心として半円を描くように傾けると取り外せますよ。
ウインカーレンズの裏にソケットがあり、反時計回りに回しながら引き抜くと、ソケットの取り外しができます。
ウインカーバルブを押し込み、反時計回りに回して取り外しましょう。

押し込みながら回すのがポイントだよ!
次に、電気テスターを使ってウインカーバルブの点検をします。
電気テスターのスイッチを「OFF」から「Ω」に切り替えてください。「Ω」は、電気抵抗を表す単位です。
その後に、ウインカーバルブの側部にマイナス端子を、下部中央部にプラス端子を当てます。
接触させた際に抵抗値が表示されますが、抵抗値が0の場合はウインカーバルブが故障しているので、交換しましょう。

「Ω」は「オーム」と読むよ!
最後に、ウインカーバルブを取り付けていきます。
ウインカーバルブの突起をソケットの溝に合わせて押し込み、時計回りに回して取り付けてください。
そして、今ウインカーバルブを取り付けたソケットの突起を、ウインカーレンズの溝に合わせて押し込み、時計回りに回して取り付けます。
ウインカーレンズをウインカーベースに取り付け、レンズの固定ネジを付けたら完成です。
締め付けすぎると簡単に固定ネジが割れるので気を付けましょう。
バルブ交換を自分でするときのメリット
バイクのウインカーのバルブ交換を自分でするメリットは、「安くできる」というところです。
自分でするとバルブのみ購入すればいいので、交換の際の費用が抑えられます。
また、バイクのウインカーの球切れで、いちいちお店に行って交換してもらうのは面倒ではありませんか?
もちろん、ディーラーや車用品店でもバルブの交換はできますが、交換の際にかかる工賃や、行き帰りの交通費がかかってしまいます。
バイクは、どこか1つでも球切れが起こったら、前後左右全てのバルブを交換することをおすすめしています。
理由として、バルブはだいたい同時期につけられているので、一つのバルブが切れると他のバルブも早いうちに切れる可能性があるからです。
「この前バルブ交換したのに、また行かないといけなくなった…」と気持ちも下がります。
自分ですることで、いつでもできるという安心感もありますよね。
おすすめのバルブは、「GUTS CHROME ウインカーバルブ クリア シングル球 23W 4200‐0019」でしたね。
前後左右4つのバルブを購入したとしても、1000円しないのが嬉しいポイントです。

自分でやってみると意外と簡単だったことってあるよね!
私も最近このように感じたことがあったので、お話ししたいと思います。
我が家では、家具の組み立てや、ドライバーを使うものは主人にしてもらっています。
子供も大きくなってきたので、「ベビーベッドを解体してほしい」と頼んでいたのですが、なかなか行動に移してもらえなかったので、自分ですることにしました。
身長が低いので、「まあまあ大きくて重いものを解体できるかなー?」と不安に思っていましたが、意外と自分でもできました。
「案ずるより産むが易し」とはこのことか!と、自分でもできるということが分かったので嬉しかったです。
新しいことにチャレンジすることの大切さも改めて感じた出来事でした。
自分でウインカーのバルブ交換ができるようになると、家族や友達が困ったときに助けることができますよ♪
バイクのウインカーにも車検時の基準値がある!

バイクのウインカーの車検基準は、保安基準第41条「方向指示器」によって定められています。
この保安基準を一つでも満たされていないものがあると車検に通りません。
バイクの車検自体は排気量が251㏄以上のものからが対象です。
ウインカー関連の項目を以下にまとめましたので確認しましょう。
- 点滅速度は一定の周期の毎分60回~120回であること
- 運転者がウインカーの作動状態をすぐ確認できること
- 昼間にウインカーの点灯が100mの距離から確認できること
- ウインカーの光が他の交通を妨げないこと
保安基準は項目が他にもたくさんあります。項目ごとに必要な個所は説明も加えていきたいと思います。
点滅速度は一定の周期で!作動状態の確認も
まずは、今回の記事のタイトルにもある「ハイフラッシャー現象」に関連するものです。
ウインカーの点滅速度は、「点滅速度は一定の周期の毎分60回~120回であること」と定められていましたね。
この基準を超えるような点滅の場合は、車検も通らないどころか保安基準違反となり、整備不良と判断され交通違反になります。
罰則として、1点の減点と自動二輪だと6000円、原付バイクだと5000円の罰金を払わなければいけません。
ハイフラだけれどもウインカーは点灯している場合は、即検挙となることは少ないです。
また、運転者がウインカーの作動状態をすぐ確認できることについては、ハイフラの時がわかりやすい例ですね。
自分の乗っているバイクのウインカーの状態を確認できないと、ウインカーが壊れた時に気づくのが遅れて事故になる可能性があります。
対向車や、後続車にも正しいサインを出すことができなくなり、困惑させてしまうため危険です。
ウインカーの点灯確認は昼間行おう!
次に、昼間にウインカーの点灯が100mの距離から確認できることについて、必要な明るさを備えているか確認しています。
昼間でも100mも離れている距離から目視できる光は相当明るいですよね。
夜間は暗くバイクは無防備ですので、より安全に走行できるようにしないといけません。

だからしっかりした基準があるんだね!
ウインカーの光で相手の視界をさえぎらない!
最後に、ウインカーの光が他の交通を妨げないことです。
広範囲に光が漏れていると対向車は眩しくて車線がよく見えなくなりますよね。
思わぬ事故を防止するためにも、大切な決まりです。
当時自動車でしたが、私も相手のウインカーの光で自分の車線が見えなくて危なかったことがあります。
私の祖母の家は同県内にありますが、祖母の家は田舎なので、行くときは山道を通ります。
昼間は大丈夫なのですが、夜帰るときに山道を走っていたら、対向車がハイビームにしていたことがありました。
ちょうどカーブに差し掛かっていたときで、車線が見えなくなり、危うく衝突するところでした。
普段はハイビームを使うことがないので切り忘れることありますが、それ以来は、対向車が来たらハイビームをいったん切ることを徹底しています。

意外と大切なことなんだね。
他に車検の項目はどんなものがある?
上記の他に、車検の際に気を付けるべきことがいくつかあります。
以下に大体の内容をまとめましたので、参考にしてください。
- フロントウインカーは左右のウインカーの内側が240mm以上離れていること
- リアウインカーは左右のウインカーの発光面の中心が150mm以上離れていること
- ウインカーを取り付けるときは、中心が地上から2.3m以下であること
- ウインカーの発光色は橙色であること
- 照明部の面積が7平方㎝以上
- 光源のW数が10W以上、60W以下
「フロントウインカーは左右のウインカーの内側が240㎜以上離れていること」については、保安基準では「最内縁」と表現されています。
また、「リアウインカーは左右のウインカーの発光面の中心が150mm以上離れていること」については上記のものと測る位置が違いますよ。
次に、ウインカーを取り付けるときは中心が地上から2.3m以下となっています。
そんなに高い位置にウインカーを付ける人もいないので、大丈夫ですね。
次に、ウインカーの発光色は橙色であることとされています。バルブが発した光がウインカーを通したらどのような色になるか確認しましょう。
最後に、照明部の面積が7平方cm以上、光源のW数が10W以上60W以下であることを確認してください。
この他に、「ウインカーが車体の中心に対して対象の位置にあること」や「レンズの損傷や目立った汚れなどがないこと」も基準としてあります。
そのため、レンズの損傷などがあった場合、早く修理してもらいましょう。
保安基準を知ることで、車検に出す前の簡易的な検査をすることができますね!
まとめ

- バイクのウインカーの点滅が早いことをハイフラッシャー現象という
- ハイフラは、主にバルブの球切れが原因となって起こる
- LEDバルブに交換したことでハイフラが起こる場合は、ハイフラ防止抵抗器、LED対応のウインカーリレー、抵抗内蔵LEDバルブで対処する
- バルブ交換は自分ですることが可能
- バルブ交換の際は他のバルブも切れる可能があるので、4つ全て交換する
- バイクのウインカーの車検基準は、保安基準第41条「方向指示器」によって定められている
- バイクのウインカーの点滅速度は、1分間で60~120回の一定の周期である
バイクのウインカーの点滅が早いのは、バルブの電気が少なくなっていることにより、長く持たせようと節電のために消費電力が少なくなり、ハイフラが起こるからです。
バイクのウインカーの車検基準は保安基準第41条「方向指示器」によって定められています。
バイクのウインカーの点滅速度は、1分間で60~120回の一定の周期となっています。
ハイフラなどで、この点滅の回数を上回ったり下回ったりすると交通違反で罰金を払わなければいけません。
おすすめのバルブを紹介しましたが、対応していない車種もありますので、きちんと確認してから購入しましょう。
バルブ交換は、「やってみると意外とできた!」ということも多く、工程も簡単なものなので、ぜひ挑戦してみて下さい!
ディーラーや車用品店でもバルブ交換ができ、バルブや工賃も安い、作業も早いですよ。
あなたの愛車を自分でメンテナンスして、ライダーとして一歩ランクアップしましょう♪
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