離乳食後期の9カ月くらいになると、栄養源が授乳から離乳食中心へと変わり、食べる量も増えてきますよね。
離乳食から栄養をしっかり取るようになるこの時期に食べる量が増えないと授乳量が減らないため、お母さんは心配でストレスになってしまいます。
じゃがいもが大好きで食いつきがいい場合、じゃがいもを主食にしたいと思いますよね。
じゃがいもを主食にする場合、目安の量はおかゆより少なめにするといいですよ。
じゃがいもは満腹になりやすく、与え過ぎると他のものを食べられなくなってしまうため注意しましょう。
じゃがいもを主食にするためのレシピや冷凍保存法を知れば、忙しい毎日の中でとっても役立ちますよ。
好きなじゃがいもを主食にできたら、たくさん食べてくれてお母さんも笑顔になれますね♪
離乳食でじゃがいもを主食にするなら量は少なめがいい
おかゆはあんまり量を食べてくれなくて…じゃがいもが大好きなんだけど、主食として与えてもいいのかな?
離乳食後期になると離乳食全体で130~150gも食べられるようになっています。その6割である約70gが主食の目安量です。
じゃがいもを主食として与えるなら、70gよりも少ない50~60gくらいがいいでしょう。
じゃがいもは満腹になりやすいので、他のおかずが食べられなくならないように気を付けてくださいね。
おかゆを主食として与える場合には、じゃがいもは30g食べさせることができますよ。
ただ、炭水化物は多少食べ過ぎても体への負担は少ないので、それほど心配はいりませんよ。
我が家では子供が好きな物をたくさん食べたい時には、「全部食べたら好きなものをおかわりできる」ルールにしています。
うちの子が離乳食の頃は、夕飯までにすぐにお腹がすいてしまうため、おやつにパンを持ち歩いていました。じゃがいも好きなお子さんにはポテトをおやつに準備しておくのもいいですね!
離乳食は好き嫌いや食べ過ぎ、全く食べないなど、悩みが尽(つ)きないですよね。お子さんに合った方法で上手にじゃがいもを取りいれていきましょう。
離乳食の初期と中期は食べる練習をして慣れる時期
離乳食の初期~中期はお母さんの母乳やミルクがメインの栄養になります。じゃがいもを離乳食の主食にするなら、食べる量が増える後期(9~11カ月)以降がいいでしょう。
離乳食の中期までは赤ちゃんが「食べる練習」をして慣れることが大切な時期なんです。そして、離乳食は時期にあった量や形状があります。
離乳食の初期と中期に赤ちゃんに与えるじゃがいもの形状はこちらです。
- 離乳食初期…出汁(だし)やお湯でのばしてポタージュやヨーグルト状にする
- 離乳食中期…2~3㎜角に切ってやわらかくした状態
離乳食を始めたばかりの初期は主食をいう考え方はなく、一つの食材を何さじ食べれたかという段階です。ポタージュやヨーグルト状にした食材でゴックンの練習をします。
1日ひとさじから始めて1カ月たつ頃には小さじ10杯ほど与えられるようになりますよ。
離乳食中期になると少し固形になって、舌でつぶしてモグモグの練習をします。この頃になると20~30gのじゃがいもを食べられるようになりますよ。
赤ちゃんはたくさん練習を繰り返して、主食にじゃがいもをたくさん食べられるまでに成長したんですよねー!当時は大変でしたが、思い出すと懐かしくて心がポカポカしてきました。
離乳食の時期もあっという間ですよ。悩みながらも楽しんでやっていきましょう♪
じゃがいもの毒素に注意!下処理と保存方法
「じゃがいもの芽には毒があるから食べちゃだめだよ!」と聞いたことがありませんか?
じゃがいもに芽や皮には「ソラニン」や「チャコニン」という毒素が含まれており、加熱しても取り除けません。アクにも毒素があるため、アク抜きも必要です。
芽や皮はしっかりと取り除き、水にさらしてアクを取りましょう。保存方法にも気を付ければ毒素を増やさないようにできますよ。
毒素のある部分を食べてしまうと、腹痛や下痢・嘔吐をしてしまうことがあるため、離乳食で主食に使うならしっかり取りのぞくようにしましょう。
じゃがいもの芽は思ったよりも根深い場合があるため、大きめにしっかりとくり抜きましょう。
皮が緑色になっていたら、皮むきはピーラーではなく包丁を使い、しっかりと厚めにむきます。
アク抜きのため水にさらしますが、さらし過ぎると水溶性のビタミンが水に溶けだしてしまうため、10分くらいで取り出しましょう。
私はじゃがいもの芽に毒があるのは知っていましたが、皮やアクの中にも毒素があるとは知りませんでした。
離乳食の主食にしたじゃがいもで赤ちゃんを食中毒にしてしまうと考えると、とっても怖いですよね。
じゃがいもが日光や蛍光灯の光にあたると天然毒素を作ってしまいます。暗い場所におくようにしましょう。
じゃがいもを袋にいれて密閉してしまうと、蒸れて腐(くさ)る原因になります。新聞紙や紙袋にいれて、風通しのいい場所に保存しましょう。
じゃがいもは保存がきく野菜ですが、たくさんの量に購入したら正しい方法で保存することが大切ですね。量が多いと外に置きたくなりますが、日光に当たらないように要注意です。
赤ちゃんが主食のじゃがいもを安全に食べられるように、下処理と保存方法を必ずチェックしましょう。
離乳食が増えて量をたくさん食べられるようになったら、なおさらしっかり処理しないといけないですよね。
離乳食のじゃがいもレシピ!月齢別に紹介
じゃがいもはお腹にたまりやすく、食べ過ぎると他の食材が入らなくなってしまう心配がありますよね。でも、じゃがいもと他の食材を一緒に食べれば大丈夫です!
そんなじゃがいもでつくる栄養満点の主食レシピを月齢別に紹介します。
- とろとろじゃがいものリンゴソース
- タラとトマト煮
- 小松菜とにんじんのポテトおやき
離乳食の初期はゴックンできるペースト状のおかゆとリンゴを組み合わせます。この時期はどの食材もペースト状にのばして組み合わせて食べられますよ。
離乳食の中期は少し固形のものを舌でつぶして食べられるようになります。タラやいくつかの野菜を2~3㎜くらいの大きさにして、モグモグしながら食べられるようにしましょう。
離乳食後期は自分で食べたい意欲がわいてくるので、手づかみ食べメニューです。じゃがいもと一緒に野菜を取れるのがいいですよね。
赤ちゃんの離乳食の段階に合わせたレシピでお子さんにピッタリのメニューをぜひ作ってみてくださいね。
初期に食べやすいとろとろじゃがいものリンゴソース
離乳食の初期は赤ちゃんがゴックンの練習をする時期ですよね。ペースト状のじゃがいもと甘くて食べやすいリンゴを組み合わせたレシピがおすすめです。
- じゃがいも…10g
- りんご…3g
1食分の材料です。この時期は少しの量しか食べないので、多めできてしまった分は冷凍保存しておくといいですよ。
- じゃがいもをやわらかくゆでて、熱いうちにすりつぶす
- 裏ごしをして、お湯でのばしペースト状にする
- りんごは別でゆでて、すりつぶし裏ごしする
- じゃがいもを器に入れ、そのうえにリンゴソースをかけたらできあがり
離乳食の初期はじゃがいもペーストを作ったら、そのうえ色々な野菜のペーストをのせて組み合わせるましょう。食べられる食材がだんだんと増えていくのが楽しいですよね。
中期には舌でつぶせるタラとトマト煮
離乳食中期になったら、野菜やお魚をしたでつぶせるくらいまでやわらかく煮込んだ「タラとトマト煮」がおすすめです。
- じゃがいも…1個
- たら…1切
- トマト…半分
- 玉ねぎ…1/4個
- にんじん…1/3個
じゃがいも1個、たら1切れに合わせた分量です。たくさんできるので、余ったものは冷凍保存しておきましょう。
- 準備した野菜を2~3mm角に切って、やわらかくなるまで煮る
- たらは煮てから骨をとってほぐす
- 野菜とたらを合わせたらできあがり
野菜を離乳食中期の赤ちゃんがモグモグしやすい大きさにカットして煮るだけの簡単レシピです。時間がある時に多めに作っておけば時短になりますよね。
後期には彩り満点!小松菜とにんじんのポテトおやき
離乳食の後期になると自分で食べる意欲もわいてきます。じゃがいもに食材をまぜてバランスよく栄養を取れる「おやき」は主食におすすめですよ!
じゃがいもと一緒に野菜をとれ、彩り満点な「小松菜とにんじんのポテトおやき」のレシピです。
- にんじん…20g
- 小松菜…10g
- じゃがいも…50g
- 水…大さじ1
- 片栗粉…大さじ1/2
- サラダ油…小さじ1/2
この分量で1食分が作れます。じゃがいもをさらしたり、ゆでたりする分量外の水が必要となります。
ちなみに、標準的な大きさのじゃがいも1個の重さを150gとしているサイトが多いです。分量の目安にしてくださいね。
- じゃがいもの下処理とにんじんの皮むきをする
- じゃがいもは2㎝角にカットし、にんじんを粗みじん切りにする
- 小松菜は葉っぱの部分だけを粗みじん切りにする
- 鍋でにんじんと小松菜をゆで、やわらかくする
- じゃがいもは電子レンジを使って加熱し、水気をきる
- じゃがいもを熱いうちにつぶし、片栗粉とゆでた野菜を混ぜ合わせる
- 全体がよく混ざったら4等分にして、だ円形をつくる
- フライパンにサラダ油をひき、中火で片面約2分ずつ焼く
- 中まで火が通ったら盛り付けて、できあがり
小松菜の茎の部分は使いません。にんじんと小松菜をゆでる時は、先に沸騰したお湯でにんじんを5分くらいゆでてから小松菜を入れて、さらに2分ゆでましょう。
1度レンジから出して全体をまぜ、もう一度同じように1分加熱しましょう。
おやきは混ぜる食材によっていろんなアレンジができます。ツナ缶やしらすを混ぜるとタンパク質もとれますよ。
手づかみ食べになれてくると、お口に一口ずつ運んでいた手間がなくなり、食べるの大好きなお子さんだと食べさせながら洗い物!なんてこともできるようになります。
お子さんの自立の第一歩にもいいですよね。自分で食べたい意欲たっぷりのこの時期にたくさん作ってあげてくださいね♪
離乳食のじゃがいも冷凍は調理後の保存が便利!
離乳食の時期に赤ちゃんが食べる量は少ないので、たくさん作って冷凍保存が便利ですよね。
固形のまま冷凍すると食感が悪くなってしまうイメージのじゃがいもですが、調理してから冷凍保存すれば大丈夫です。解凍後にすぐ使えるのでとっても便利ですよね。
解凍後にそのまま使えるメニューをつくり、製氷皿に入れて冷凍しましょう。「じゃがいもと玉ねぎのトロトロ煮」をご紹介します。
- じゃがいも…80g(小1個)
- 玉ねぎ…20g
- 水…150ml
この分量で離乳食中期の4食分ができます。つくりかたはこちらです。
- じゃがいもは下処理をしたら1㎝角に切り、玉ねぎはみじん切りにする
- 鍋に水150mlをいれ、じゃがいもを玉ねぎを弱火で15分くらい煮る
- やわらかくなったらフォークの背であらくつぶしてできあがり
離乳食の中期以降はそのまま使い、離乳食が進んできたら他の食材も混ぜて使うこともできますよ。
作った「じゃがいもと玉ねぎのトロトロ煮」の粗(あら)熱がとれたら、製氷皿に入れてフタをし冷凍します。
解凍する時は食べる分だけ耐熱皿に入れてふんわりラップをかけて、電子レンジ(600w)で40秒加熱しましょう。
私は下の子の離乳食の時に、上の子の幼稚園に行く準備で忙しい朝は冷凍ストックにすごく助けられていました。解凍してすぐあげられるものがストックされていると心強いですよね。
じゃがいもをマッシュポテト状にして冷凍する
マッシュポテトにして冷凍する方法です。離乳食の中期以降にはじゃがいもをつぶして冷凍しておくと、調理の時短になってとっても便利です。
- ゆでたじゃがいもを熱いうちにつぶすか裏ごしする
- 冷凍保存袋に入れて平たく広げ、なるべく空気をぬいてジッパーを閉じる
- さい箸などで10gずつくらいに分けてすじを入れる
使うときには冷凍前につけておいたすじでパキッと折って食べる分だけ解凍します。あおのりを混ぜて丸めるだけ、月齢に合わせてゆでた野菜やツナなどをまぜるだけで食べられますよ。
使う時期に赤ちゃんが食べる量に合わせてラップにくるんで、冷凍保存袋に入れてもOKです。
この記事で紹介しているレシピも冷凍保存が可能です。
- 「とろとろじゃがいものリンゴソース」「タラとトマト煮」…製氷皿
- 「小松菜とにんじんのおやき」…ラップに包んで冷凍保存袋
冷凍ストックは1週間程度で食べきりましょう。自然解凍と再冷凍するのは衛星的に保障できないためNGです。
赤ちゃんのおなかはデリケートなので、解凍後に他の食材を合わせた時にもう一度よく加熱してから与えてくださいね。
赤ちゃんの機嫌やアクシデントで自分の食事すらままならない大変なこの時期に、毎日の離乳食づくりは負担が大きいですよね。冷凍ストックを使って上手に乗り切りましょう。
「じゃがいもの冷凍ストックを作るのも大変!」という場合には、市販の冷凍じゃがいもがおすすめです。
「冷凍野菜 ダイスポテト モリタン 1㎏ 北海道産 じゃがいも 馬鈴薯」は1.5㎝にカットしてある為、そのままの形で赤ちゃんにあげることができますよ。
片栗粉をまぶし、油をひいたフライパンで焼いてあおのりをまぶせば一品完成です♪
まとめ
- 離乳食後期(9~11カ月)になると栄養源が授乳メインから食事メインにかわり、食べる量も増える
- じゃがいもは満腹になりやすいため、主食としてあたえる場合は少なめにする
- 離乳食の初期と中期は栄養源が授乳メインのため、量よりも食材の種類を増やす時期である
- じゃがいもの芽や皮、アクには毒素があり食中毒の危険がある
- じゃがいもの芽は深くとり、皮は厚めにむいて、水に10分くらいさらしてアクをとる
- 毒素になる部分を増やさないようにするには、暗く風通しが良い場所に保管する
- 初期はペースト状、中期は舌でつぶせるかたさ、後期は手づかみメニューがおすすめ
- 調理したものを冷凍ストックにしておくととっても便利
- じゃがいもの冷凍ストックをする時はマッシュ状にすれば食感が悪くならない
じゃがいもは手に入りやすく、栄養もあり、調理もしやすいので、離乳食の主食にするには最適ですよね。じゃがいもはお腹にたまるから量には注意が必要なんですね。
離乳食がマンネリ化してしまいバリエーションに困ったり、せっかく作ったのに食べてもらえなかったり…悩みのつきない離乳食ですが、過ぎてしまうといい思い出です。
子供の離乳食は1度きりです。今しかないこの時期をぜひ楽しんでくださいね!
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