家族の食事やホームパーティでは、焼肉やお好み焼きなどをするときはホットプレートが大活躍します。
ホットプレートの表面は、だいたい「テフロン加工」が施されていてツルツルしていますよね。
しかし、購入してからそんなに経っていないのに表面がガサガサしてしまうと、「テフロンが剥がれた?」「もう交換時期かな?」って思っちゃいますよね。
しかしその表面のガサガサ、実はテフロン加工の剥がれではなくて、プレートの表面に残っている油汚れなどが原因かもしれません。
せっかく簡単に汚れを落とせるのに、何も知らずに買い替えをしてしまったらお金もホットプレートももったいないです。
今回は、テフロン加工の剥がれの原因やお手入れ方法なども解説します。テフロンの持ちを良くして、いいものは長く使いましょう!
ホットプレートのテフロンは剥がれていないかも!
ホットプレートの表面がガサガサしていると、「あんなにつるーんとしていた表面の塗装が剥がれた」と思ってしまいますよね。
ご安心ください。もしかすると「テフロン加工が剥がれた」のではなく、「表面に汚れがこびりついているだけ」かもしれません。
元々「テフロン加工」とは、フッ素樹脂を主に金属やセラミック基材の表面に膜を覆うように施す(塗膜化)加工のことをいいます。すると、表面に焦げが付着しにくくなるのです。
しかしテフロン加工は傷つきやすいため、たわしや硬いものでゴシゴシこするとテフロンが剥がれやすくなります。そのため、柔らかいスポンジなどで優しく洗いますよね。
あまりにも優しく洗いすぎて汚れが完全に落ちていないのに乾燥させると、汚れがこびりついたままになってしまいます。
もしテフロンが剥がれたわけでないのなら、表面の汚れを落とすだけでキレイになります。
それなら、ホットプレートの買い替えや、テフロン加工のコーティング依頼にお金をかけずに済みますね♪
テフロン表面の汚れは重曹などで落ちる
テフロンの表面にこびりついた汚れは、重曹や水の力で簡単に落とせます。
- プレート内に水と重曹を入れて、沸騰させる
- そのまま、泡立たせながら煮込む
- 10分後、火を止めて数時間放置する
- スポンジや亀の子たわしでやさしくこする
重曹は、汚れや焦げを分解させる役割があります。プレートの中で重曹を溶かした水を煮込むことで、重曹の成分と汚れ・焦げが吸着しやすくなります。
また、煮込んだ後にすぐ処理するのではなく放置しておくことで、重曹の成分が汚れ・焦げをに浸透して、より効果が高まります。
もし重曹がなければ、中性洗剤でも構いません。
最後にこすり落とすときは、金属たわしのような硬いものを使ってしまうと本当にテフロンが傷ついてしまいます。
テフロンに対してダメージが少ない、昔ながらな亀の子たわしでキレイに落としましょう。
テフロンの表面に汚れがこびりついた原因は?
毎回きれいに洗っているのに汚れがこびりついてしまった原因は、調理した後で料理をプレート上にそのまま残して、放置していたからかもしれません。
フッ素加工の表面には小さなすき間(ピンホール)があります。プレートの上に料理がずっと残ったままだと、そのピンホールに料理の成分や液体が入り込み、汚れが浸透してしまいます。
その結果、汚れがテフロンの表面にこびりついて、簡単に取れなくなってしまうのです。
もしプレートの上に料理が残ったらすぐ他の容器に移しておけば、後々時間をかけて汚れをゴシゴシ落とす手間も省けますね。
ホットプレートのテフロンを復活させるなら再加工業者!
プレート部分が取り外せるタイプ、取っ手が付いていないタイプのホットプレートなら、再加工業者さんにかけ直してもらいましょう。
古いテフロン加工をいったんすべて剥がし、新しいコーティングを施してくれますよ。
加工料金は大きく違ってきますが、ホットプレートの場合で目安なら3,000円程度です。
購入先が大型メーカーでなら、メーカー保証でテフロンの再加工を施してくれる場合もありますが、買い替えを勧められることも多々あります。
加工料金を含めた諸々の費用を考えて、買い替えるか再加工するか決めましょう。
専用スプレーを使うなら調理器具用を選ぶ
実は、「フッ素樹脂加工スプレー」という商品がネットなどでも販売されています。剥がれ具合が少ない場合の、応急処置として使用できますよ。
ただし、購入するときは「防水用」ではなく「フライパンやホットプレートなどの調理器具用」を選びましょう。
ホットプレートに水を入れて沸騰させ、汚れを落とした後にスプレーを一吹きします。
そしてスポンジで全体になじませて、余分な油をふき取って弱火で30秒ほど加熱するだけです。
傷んだテフロンの上に薄い膜を作るだけで耐久性は低いですが、とても簡単な手順でコーティングできますね。
ホットプレートのテフロンにも寿命がある!
ホットプレートのテフロン加工が剥がれてきたのは、ホットプレートを使い込んで寿命が近づいたからかもしれません。
「ホットプレート」自体の平均寿命は「約5年」といわれています。長年使用するにあたって、どんどん劣化していくためですね。
また、メーカーがホットプレートの生産を終了した場合、使っていた部品のストックを5~6年くらい保有してくれます。
しかしその部品ストックががなくなれば、壊れたときに修理ができなくなってしまうため、新しいホットプレートへ買い替えになりますね。
- テフロン加工が剝がれた
- 麺類など柔らかい食材がくっつくようになった
- 温度が上がらない
- プラグ部分のプラスチック部品の溶けや断線がみられる
ホットプレートの製造年月日を踏まえてこのような劣化が見られたら、テフロンだけでなくホットプレートそのものの寿命だと思った方がいいですね。
急激な温度変化をさせなければ長持ちしやすい
テフロン加工は、温度を急激に変えると剥がれやすくなります。
特に、まだ熱い状態で急に冷水をかけたり、いきなり加熱させて急激に温めたり、急に温度変化をさせるとテフロン部分がすぐ傷んでしまいます。
そのためテフロン加工品は、プレート上になにも乗っていない状態でいきなり加熱する(空焚き)はしないほうがいいです。
食材などがなにも乗っていないと、温度が急激に上がりやすくなるためです。
また使用後に洗うときも、使い終わったプレートを少し放置して、温度を下げておくのもいいですね。使ったばかりの熱々ホットプレートにいきなり水をかけて洗うと、急激に冷えてしまいますからね。
そして、ホットプレートで調理をするときは中火以下で調理しましょう。
フッ素樹脂加工の商品はアルミニウム合金のものが多く、熱伝導に優れているものがほとんどです。
そのため、高温で一気に調理をしなくても、中火以下の加熱力で十分に調理できます。電気代の節約にもなりますね♪
ちなみに、空焚きや高温の加熱を繰り返すと、テフロン加工の劣化だけでなく有毒ガスも発生します。
「テフロン加工」は、表面にフッ素樹脂の膜を覆うように施します。このフッ素樹脂の一種に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)というものがあります。
このPTFEは260℃以上で劣化が進み、そして360℃くらいに到達すると分解されてガスが発生するのです。この分解ガスには、有毒なガスも含まれています。
何気なく使えてとても便利だけど、取扱いに注意が必要なのね。
空焚きをしてしまったとしても気が付いたらすぐに換気をおこない、体調に異変を感じたら速やかに医療機関に相談・受診しましょう。
調理器具やスポンジは柔らかい素材を選ぶ
おたまやフライ返しを使うとき、樹脂製やシリコン製などで柔らかく、先が尖っていないものならテフロン加工の表面も傷つけにくいですね。
そして洗う時にも、スポンジの柔らかい面で洗いましょう。
プレートを洗うコツは、まだ温かいうちにキッチンペーパーで汚れをふき取ることです。
汚れや焦げつきがひどい場合は、プレートに水を入れて、電源をつけて温めます。沸騰してきたら柔らかいへらなどで汚れをこすり取ります。
大まかに焦げ付きや汚れが落ちてきたら、今度はスポンジと台所中性洗剤とぬるま湯を使って汚れを落としていきます。
あとは洗剤を洗い流し、柔らかい布で水分をしっかりとふき取ってあげましょう。片づけるまでのひと手間で、テフロン部分が長持ちしますよ。
テフロン加工のいいところは手入れのしやすさ
テフロン加工のいいところは、なんといっても表面に焦げが付着しにくく、食材のすべりも良い点です。
この「すべりの良さ」があると、表面エネルギーが小さくなります。そのため、カレーやトマトソースなどのトロっとした料理が鍋肌に残りにくくなるのです。
焦げつきやキズが残りにくいだけでなく、鍋肌にソースが残りにくいと洗いやすいですよね。スポンジでさっとなでるだけで油汚れが落ちてくれると、感激です。
そして、このフッ素樹脂加工には「マーブルコート」「ダイヤモンドコート」「ハードコート」の3種類があります。
- マーブルコート
大理石調の見た目にフッ素樹脂加工されたもの
表面には鉱物の細かい点がひしめきあっている
表面に凸凹があり、調理道具などがこすれても摩耗しにくい - ダイヤモンドコート
フッ素樹脂加工にダイヤモンドを混ぜ、加工したもの
耐久性に優れている - ハードコート
一般的なフッ素樹脂加工
プライマー・ミドルコート・トップコートの3層構造のものが多い
ミドルコートやトップコートにセラミックを混合し、耐久性を高めている
取り扱っているお店が多くてコストパフォーマンスもいいので、長持ちすれば優秀な調理器具ですよ。
まとめ
- ホットプレートの表面がガサガサしているのは、テフロンの表面に汚れがこびりついてしまった可能性が高い
- テフロンの表面にこびりついた汚れは、重曹で落ちる
- テフロン加工のプレートに料理を乗せたままにしておくと、ピンホールの中に料理の成分や汚れが入り込んで、汚れが固まってしまう
- ホットプレートのテフロンが剥がれてしまったら、再加工業者に依頼すればコーティングをかけ直してもらえる
- ホットプレートのテフロンが剥がれたのは、寿命が来たためかもしれない
- 長持ちさせて寿命を延ばすには、急激な温度変化をさせないこと
- おたまやフライ返し、あと片付けのスポンジに柔らかい素材を使うとテフロンに傷がつきにくい
ホットプレートの表面がつるーんとキレイでなければ「テフロンが剥がれちゃった?」と心配になりますが、まずは汚れをしっかり取ってみましょう。
年季が入ったホットプレートは難しいかもしれませんが、まだ購入して数年ならまだ寿命が早いです。汚れを取るだけで、きれいなテフロンがまた姿を現しますよ。
表面の汚れをキレイに取って、また焼肉やお好み焼きのようなプレートごはんを楽しみましょう♪
コメント