名古屋名物のういろうって、お米の香りとモチモチ食感で、すっごく美味しいですよね!
そんな名古屋みやげの定番であるういろう、実は名古屋のある愛知県以外にも有名な県があります。
愛知の次にういろうが有名な県は山口で、名古屋ういろうとは主原料が違い、それが食感の違いを生み出しています。
そのほかにもういろうは徳島・宮崎・神奈川・三重・京都・兵庫など日本各地にあります。
一番有名な県といえばやはり愛知ですが、それは新幹線の車内販売がきっかけでした。そして、ういろうの発祥地は愛知ではないんです!
日本各地のういろうとその特徴を知ると、新しい発見があります。
各地のういろうを知ることができれば、旅行や出張でのお土産選びにも役立ちますし、名古屋ういろうしか知らない人にも驚きと美味しさをお届けできますよ♪
ういろうが有名な県は愛知に次いで山口!違いは主原料
日本一ういろうが有名な県である愛知と、山口のういろうはそれぞれ主原料が違います。
名古屋ういろうはうるち米から作られた米粉、山口ういろうはわらび餅粉で、それぞれ食感も違います。
言葉で表現するなら、名古屋ういろうはモチモチ食感で、山口ういろうはプルプル食感です!
味のバリエーションもさまざまで、定番もののほかお店によって季節限定の味が販売されています。
愛知と山口、どっちも美味しそう♪ういろう食べたーい!
あ、すみません、思わず心の声が漏れてしまいました(笑)
愛知のういろうは米粉から作られたモチモチ食感
全国的にういろうが有名な県である愛知は、名古屋ういろうが名産です。
うるち米が主原料の名古屋ういろうは、ほのかにお米の香りがするモチモチ食感が特徴のういろうです。
ようかんよりも優しい甘さで、お米の香りを感じます。
やわらかくモチモチとした食感をもつ名古屋ういろうの名店は、何と言っても「青柳総本家」さんです。
ういろうの販売量日本一を誇る「青柳総本家」さんの定番は5種類あります。
- しろ
味は白砂糖のみの、一番シンプルな味 - くろ
優しい甘みが広がる黒糖味 - あんこ
つぶあんとこしあんがある - さくら
桜葉の風味をほのかに感じるういろう - 抹茶
風味豊かな抹茶を練りこんだういろう
このほかにもチョコやコーヒーといった変わり種や、ゆず・さつまいも・くりなど季節の味も作られています。
ういろうは冷やし過ぎると固くなってしまうのですが、夏場は食べる直前の10~30分ほど冷蔵庫で冷やしてから食べると美味しいですよ♪
ういろうの名産地である名古屋にはたくさんのういろう屋さんがあり、どのお店のういろうを買おうか迷ってしまいますよね。
そんな時は名古屋の名店「青柳総本家」さんのういろうがイチ押しです!
定番のお土産に、ういろうデビューに、手軽なひとくちサイズを5種類セットでお召し上がりください♪
山口のういろうはわらび餅粉が生み出すプルプル食感
わらび餅粉が主原料の山口ういろうはプルプルとした食感と、地元では「おっとり」と表現される、なめらかな舌触りが特徴です。
日々のお茶菓子としてはもちろん、お土産や贈答品、引き出物としても利用されています。
また、保存・伝承の取り組みとして、学校給食で提供されることもあるそうです。
味のバリエーションは黒あん・白あん・黒砂糖・抹茶などが定番としてありますが、そのほか、山口ういろうは次の2種類に分けられます。
- ういろう
- 生ういろう
2種類の違いは包装で、通常のういろうは真空加熱包装されており、生ういろうよりも締まった食感です。
生ういろうはプルプル感が格別でとても人気があります。
ですがこの生ういろうは日持ちがしません。夏は2日、冬は3日ほどで、お土産などにはちょっと不向きです。
買った場合は、できるだけ早く食べるようにしましょう。
プルプル食感の山口ういろう、すっごく美味しそうで、とっても気になりますよね!
そんなあなたに朗報です!山口ういろうはネットでお取り寄せができます!!
山口ういろうの老舗「御堀堂」が作るういろうは白・黒・抹茶の三種。なめらかな舌触りとやさしい味わいで、あなたのお口に幸せが届きます♪
そのほか日本各地のういろうをご紹介♪
愛知・山口のほか、徳島・宮崎・神奈川・三重・京都・兵庫でもういろうが作られています。それぞれご紹介します♪
- 徳島県
米粉に餅粉を加えたねっとり&もっちり食感で、コシが強い
あんこ・栗・さつまいもが定番
徳島県は、愛知・山口のういろうとならんで「日本三大ういろう」と呼ばれる「阿波ういろ」が名物です。
四国特産の和三盆を加えた「阿波ういろ」もあります。
- 宮崎県
米粉が主原料
白砂糖と黒砂糖の2種類が一般的
宮崎県は、観光地で有名な青島の「青島ういろう」が名物です。
宮崎特産の日向夏(ひゅうがなつ)入りもあります。
- 神奈川県
米粉が主原料
白砂糖・黒砂糖・小豆・抹茶が一般的
神奈川のういろうは小田原の名物で、お菓子の「ういろう」と薬の「ういろう」が売られています。
栗入りや、杏仁(あんにん)風味のういろうもあります。
- 三重県
小麦粉が主原料、粘りはなくコシがある
白砂糖・黒砂糖・栗・抹茶・こしあんなどが定番
伊勢の名物で、ういろう専門店「虎屋」さんの「虎屋ういろ」が有名です。
季節ごとに、ゆず・さつまいも・りんご・いちごなどさまざまな味が販売されています。
- 京都府
米粉が主原料
白砂糖・黒砂糖・抹茶・栗などが定番
京都市にある老舗和菓子店「五建ういろ」さんが有名です。
京都では通常のういろうのほか、小豆をのせたういろうを三角形に切った「水無月(みなづき)」も名物です。
- 兵庫県
米粉とくず粉が主原料で、粘り気が強い
白砂糖と抹茶が定番
神戸市にある「長田ういろや本舗」さんが有名です。
- 福岡県
わらび餅粉入りのプリプリ食感
白あん・抹茶・ほうじ茶が定番
福岡では、「ういろう伝来の地」といわれる博多の新銘菓としてういろうが作らています。
あまおういちご味など、季節限定の味も開発中です。
「ういろう」ではなく「ういろ」と呼んでいる土地があるんですね。私は「ういろう」という呼び方しか知りませんでした!
愛知・山口と比べると有名な県とまではいえませんが、それぞれの土地では名物として親しまれています。
また、主原料は米粉が多いですが、三重県は小麦粉が主体、兵庫県はくず粉入りで、食感もさまざまです。
どのういろうもとっても美味しそうです。全国のういろうとその特徴を知って、食べ比べをするのも楽しいですね♪
ういろうが有名な県は愛知でも発祥地は諸説あり!
ういろうが有名な県といえば愛知、続いて山口があげられますが、実は、ういろう発祥の地はどちらの県でもでないんです!
ういろう発祥の地として有名な県は、福岡・京都・神奈川の3県です。
え!?発祥地っていったら1カ所じゃないの?
どの県をういろう発祥の地とするは、諸説があります。そのため「ここがういろう発祥の地」と決めるのが難しいのです。
福岡はういろうが中国から伝わった地、京都は現在のようなういろうが誕生した地、神奈川はういろうが初めて売られた地、として、それぞれ発祥の地といわれています。
ういろう伝来の地とされる福岡・博多の妙楽寺
ういろうが中国大陸から初めて伝来した地、それが博多の妙楽寺といわれています。
妙楽寺によると、ういろうが伝わったのは室町時代で、中国大陸で滅亡した元の医師である「陳 延祐」が、妙楽寺を頼って亡命してきたのがきっかけです。
この医師が中国で「外郎」と名前の付く官職についていたため、日本で「陳 外郎(ちん ういろう)」と名乗るようになります。
やがて、陳家に伝わる万能薬の「透頂香(とうちんこう)」と、客をもてなす時に出していたお菓子の両方ともが「ういろう」と呼ばれるようになりました。
これが、博多の妙楽寺がういろう伝来の地といわれる理由です。
ういろう誕生の地といわれる京都のういろ町
ういろうが伝わったのは博多といわれていますが、今のういろうが生まれたのは京都だという説があります。
外良町(ういろ町)は、妙楽寺を頼って元から亡命した「陳 延祐」の息子「宋奇」が京都で移り住んだ町につけた名前で、その名がういろうの由来になりました。
宋奇が外良町で販売を始めた薬が「ういろう」と呼ばれるようになり、その「ういろう」によく似た菓子も「ういろう」と呼ばれるようになった。という説です。
ういろうを京都で初めて販売したのが、安政二年(1855年)に「ういろ専門店」として創業した五建外良屋(ごけんういろや)さんです。
ういろうに限らず、美味しい和菓子がたくさんある京都で、千年以上も続くういろ屋さんの「ういろ」は美味しいこと間違いなしですね♪
ういろうが日本で初めて売られたといわれる小田原
神奈川県の小田原市は、「ういろう」の発案者である陳 宋奇の子孫が移り住み、現在も「ういろう本店」として店を構えています。
京都では薬の「ういろう」のみが売られていて、お菓子の「ういろう」を初めて販売したのが小田原であるというのが、小田原もういろう発祥の地といわれる理由です。
小田原のういろう本店では、今も「薬のういろう」と「お菓子のういろう」の両方ともが販売されています。
私は、神奈川といえば小田原のかまぼこが有名な県というイメージでしたが、ういろうも名物だったんですね!
愛知がういろうの有名な県になった歴史を解説!
ういろうが全国的に有名な県といえば、やっぱり愛知県ですよね!
では、なぜ、「伝来の地」でも「誕生の地」でもない愛知がういろうの有名な県になったのでしょうか。それには、鉄道の歴史が関わっています。
東海道新幹線が開通した時、青柳総本家のういろうが全列車内での車内販売を許可されたことで、名古屋ういろうが全国にその名を知られるようになったのです。
「青柳総本家」は1879年に創業し、1931年から名古屋駅でういろうの立ち売りを始めました。
そして、1964年に東京・名古屋・大阪間で東海道新幹線が開通し、青柳総本家のういろうが車内販売されました。
また、ういろうの販売量日本一を誇るういろうの老舗で、ういろうの包装技術を進化させ、日持ちをよくしたのも青柳総本家です。
日持ちがよくなったことで、名古屋を訪れた人がお土産として各地へ持ち帰ることができるようになりました。
青柳総本家の歴史と技術が、愛知をういろうが有名な県にしたのですね!
そのほか、名古屋市内には「大須ういろう」「餅文総本店」「山中羊羹(ようかん)舗」「もち源」など、ういろうの老舗が多く存在し、それぞれに歴史があります。
さすがは日本一ういろうが有名な県ですね!名古屋へ行ったらどのお店のういろうを買おうか、今から迷ってしまいます♪
まとめ
- ういろうが有名な県としては愛知の次に山口が有名である
- 名古屋ういろうは米粉、山口ういろうはわらび餅粉が主原料で味も食感も違う
- 宮崎・京都・神奈川のういろうは米粉が主原料である
- 徳島の阿波ういろは米粉と餅粉が主原料である
- 三重の虎屋ういろは小麦粉が主原料である
- 兵庫のういろうは米粉とくず粉が主原料である
- 福岡のういろうは新銘菓で米粉にわらび餅粉を加えて作られている
- ういろう発祥の地として有名な県は、福岡(ういろう伝来の地)、京都(ういろう誕生の地)、神奈川(ういろうが売られた地)である
- 愛知がういろうの有名な県になったのは、名古屋の青柳ういろうが東海道新幹線で車内販売を許可されたからである
愛知県の名物だと思っていたういろうが、実は全国で作られているとは驚きでしたね!
私は宮崎の日向夏味や、福岡のあまおういちご味がすっごく気になりました。それに、山口ういろうのプルプル食感も外せませんね!
各地のういろうを食べ比べて、ぜひあなたの「推しういろう」をみつけてください♪
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