夏になると背が高い雑草がたくさん生えてくるけど、何の種類なんだろう?木みたいに高く伸びてるのもある…。
背が高い雑草がたくさん生えているところでは日光をさえぎってしまう為、植物が育たなくなったり、家の日当たりや風通しに影響したりしますよね。
私の家の小さな庭には除草シートを敷いてありますが、それでもすき間から太くて背が高いのが何本か生えてきます。雑草って本当に強いですよね!
背が高い種類の雑草には繁殖(はんしょく)力がとても強いセイタカアワダチソウやオオアレチノギクなどがあります。
雑草の種類に詳しくなると、お庭のメンテナンスに役立ちます。大繁殖してしまった雑草を駆除(くじょ)したあとは種類によって対策をしっかり出来るようになりますよ。
雑草の種類で背が高いものの代表的な2つを紹介
背が高い雑草の種類で代表的なものを2つ紹介します。
- セイタカアワダチソウ…3m以上に育つこともある
- オオアレチノギク…1m~1.8mまで成長する
セイタカアワダチソウやオオアレチノギクはものすごく繁殖(はんしょく)力が強く、処理が大変な種類なので覚えておきましょう。
セイタカアワダチソウは種の数が多く、1本あたりが増やす仲間の数がとんでもなく多くなります。それに加え、種だけではなく地下茎(ちかけい)でも繁殖をすることが出来るのです。
地下茎とは土の中で養分をたくわえて成長する茎のことです。ここから繁殖する種類もあります。
これだけでも繁殖力の強さがうかがえますよね。
オオアレチノギクはどんな土の性質でも生えることができる適応力の高い雑草です。
地下茎からは増えませんが、この適応力の高さで力強く生え続け、一気に数を増やします。畑や道ばた、荒れ地でも繁殖することが可能なのです。
この強い繁殖力としぶとく生き残る能力があっという間に庭一杯に雑草が増えてしまう原因なんです!
昔私が住んでいた家の近所には、お年寄りが一人で暮らしていました。
夏になると庭一杯に背が高い雑草がびっしりと生え、「玄関までどうやって行くんだろう?」という状況になってしまいます。
夏が終わり、秋になると草刈り業者がきて庭が一度さっぱりします。しかし、また次の夏がはじまるのと同時に元通りの雑草びっしりの庭に戻ってしまうのです。
この間までさっぱりしていたお庭がデジャブ⁉と思うほどに前の夏と同じ状態になるんですよ!本当にビックリします。
背が高い種類の雑草が大繁殖すると一人で駆除(くじょ)するには過酷(かこく)な状態になってしまい、業者を頼むことになってしまいます。
そんなことになる前に、あなたのお庭で見つけたその雑草はすぐに処理してしまいましょう!
地下で増えるセイタカアワダチソウは根気強く処理する
セイタカアワダチソウは背が高い雑草の種類の中でも特に繁殖(はんしょく)の勢いがあり、なるべく数が少ないうちに処理する必要があります。
種が周りに落ちれば来年にはもっと増えますし、土の中に地下茎が残ったままだとそこから新しい芽が生えるのです。時間をかけて根気強く駆除(くじょ)しなければなりません。
しかし土の上に生える草を取り、地下茎には除草剤を使えば完全になくすことが出来るのであきらめずにやってみましょう!
長期戦になるであろうセイタカアワダチソウの駆除にはポイントがあります。
- 駆除(くじょ)の時期は種ができる前の6月頃
- 草刈りに使う道具は鎌(かま)と小型ノコギリ
- 除草剤は2ステップで葉茎(ようけい)処理剤と土壌(どじょう)処理剤を使う
- 草刈り後に葉茎処理剤を振りかける
- 数日たって地下茎が枯れたことを確認してから土壌処理剤を振りかける
まず、種が出来る前の6月に草刈りをします。茎が2cm以上になると鎌(かま)ではなかなか切り落とせなくなってくるので、小型ノコギリを使いましょう。
背が高い状態になってしまっても2~3回引けば切れ目が出来て割れて倒れます。
1mくらいの高さで茎がそれほど太くなければ、鎌が使いやすいです。
大きく育った雑草には水分が多く含まれている為、乾燥させて軽くすると片づけやすくなりますよ。60cmくらいに切っておくと扱いやすくなります。
そしてしっかりと地下茎が枯れたことを確認できたら、雨の降らない晴天に土壌処理剤を振りかけて確実にやっつけます。
葉茎処理剤と土壌処理剤のおすすめはこちらです。
- 葉茎処理剤のおすすめは「サンフーロン」・・・100倍に薄めて使用
- 土壌処理剤のおすすめは「除草王」
ここまでやれば、安心です。このような繁殖力の強い種類は見つけたら「早急に!」が鉄則です。
オオアレチノギクはロゼット状態で処理するのがベスト
背が高いオオアレチノギクですが、秋に発芽(はつが)した後、ロゼットの状態になります。ロゼットとは冬を越すときに地面をはうように広がる雑草の生え方です。
1年のサイクルで枯れていく一年草なので、ロゼットの状態になっている時期に草刈りや除草剤で処理することが出来ますよ。
夏に綿毛の種を飛ばして増えるので、それまでに駆除(くじょ)してしまいましょう!
背が低い状態のときの草刈りになるので、道具は鎌が適していますね。
除草剤を使う場合には葉や茎を枯らす葉茎処理剤を雑草に振りかけましょう。
- パラコート系成分の入った非選択性除草剤
- グリホシネート系の非選択性除草剤
グリホサート系の非選択性除草剤は雑草によく効くといわれていますが、耐性が出来てしまって効かない場合があるため、おすすめしません。
グリホシネート系の非選択性除草剤のおすすめは「バスタ液剤」と「ザクサ液剤」です。
どちらも20cm~30cmに成長した頃に原液を薄めて使ってください。「バスタ」は200倍、「ザクサ」は100~200倍です。
背が高くなってしまうと草刈りの段階がとても大変になってしまいますが、ロゼット状態の時にとってしまえば少し楽に処理できますね。
背が高いオオアレチノギクにはこの方法で効率的に駆除完了です。
草刈りは使いやすい道具と条件のいい日を選ぼう
草刈りをするときに準備するものはこちらです。
- 雑草を抜くアイテム(スコップ、ねじり鎌(かま)、除草フォーク、三角フォーなど)
- 手袋や軍手
- 取った雑草を入れるバケツとゴミ袋
- ほうき
- 虫よけスプレー
雑草を抜く道具のうち、ねじり鎌は刃が平らになっているため、あまり力を入れずに草をかき集められます。除草フォークは、てこの原理をつかって草をひっこ抜く道具です。
ねじり鎌や除草フォークでの座り作業がつらい場合や土が固い場所には三角フォーを使うといいでしょう。
三角フォーは柄(え)が長く、先に三角の刃がついた農具です。
草をかりたい場所に刃をあてて手前に軽く滑らせるようにして使います。柄が長いので立ったまま除草でき、腰に負担が少なくなります。
道具がそろったら条件のいい日に草刈りをしましょう。
- 芽が出てすぐの春ごろ
- 雨が降った次の日の土がやわらかくなっている時
- 日中の暑い時間をさけ、涼しい時間帯
地下茎が発達している雑草を無理やりぬこうとすると、根がちぎれてしまい、そこから分岐して成長していってしまします。良い条件の時に無理なく除去するようにしましょう。
除草剤は土から出ている部分と地下茎で使い分けよう
除草剤には、「葉茎(ようけい)処理型の液状タイプ」「土壌(どじょう)処理型の粒タイプ」の2種類があります。
液状タイプは即効性重視で土の上の葉や茎の部分に使います。粒タイプは土に振りかけゆっくりと根の部分に効果を出す除草剤です。
さらに、薬剤をかけた部分だけ枯らす「接触型」と根っこの部分まで枯れる「多行型」があります。雑草の種類に合わせて使い分けできますね。
液状タイプは晴れた風にない日に直接雑草にそそぐか専用のジョウロを使います。粒タイプは雨上がりで地面が湿っている風のない日に振りまきましょう。
草刈りと除草剤で雑草を駆除したら、その後はこまめに対策していくことが必要ですね。
もうすでに手に終えない場合はプロにおまかせ
背が高い雑草をお庭に見つけたときにまだ数本であれば自分で処理できますよね。
しかしもうすでに「かなりの本数が生えてしまっている‥」「太くて高い状態に成長してしまった‥」というときは業者に依頼して、プロにおまかせすることも出来ます。
背が高い状態になってしまった雑草でも、頑張れば自分でも処理出来ますが、草刈りや除草剤の散布をすべてするのは大変な作業です。
背が高い状態になる前に早めに処理しなければとわかっていても、「忙しくて時間が取れない‥」なんてこともありますよね。
そんな時は思い切って業者に依頼しましょう。大手企業が全国に展開している雑草の草刈り業者はこちらです。
- 草刈り110番
- smileガーデン
地域にあった業者もありますので、地域情報や口コミをチェックしてみるのもいいでしょう。まずは無料の見積もりを依頼してみましょう。
雑草の種類で庭によく生えるものを特徴とともに解説
庭でよく見かける雑草の中には「一年草」と「多年草」の2種類があります。
一年草と多年草はそれぞれ特徴があります。雑草の種類の中で庭によく生えるものを一年草と多年草に分けて解説します。
一年草とは発芽から枯れるまでの1年間を生きる草花のことです。多年草は冬に雑草が枯れたと見せかけて、地下の茎が生きていて再び季節が来る芽が生えるものをいいます。
公園にいくと1年中地面に張りめぐらされている雑草は多年草なんですね。夏に暑くなりだすとみるみる伸びてきて雑草がボーボー状態になります。
「この間草刈り業者が入ったばかりなのに…。」とその早さにはいつもビックリさせられます。
何気なく見かける風景ですが、それぞれの特徴を知るとお庭や公園で雑草を見つけるのが面白くなりますよ!
一年草は生えるサイクルが2パターンある
一年草には雑草が生えるサイクルが2パターンあります。
春に芽が出て冬に枯れる「夏生(かせい)一年生雑草」と秋に芽が出て冬を越し、夏に枯れる「冬生(ふゆせい)一年生雑草」です。庭に生える一年草にはこんな種類があります。
- エノコログサ(ネコジャラシ)
- メシヒバ
- ヤハズエンドウ(カラスエンドウ)
- ヒメジョオン
- ホトケノザ
一般的にネコジャラシと呼ばれる「エノコログサ」は比較的抜きやすい種類のひとつです。7~9月に花が咲く前に抜き取ってしまいましょう。
冬生一年草雑草の「ヤハズエンドウ」「ヒメジョオン」「ホトケノザ」は冬をこす前に処理します。
一年草は多年草と比べると処理しやすいですが、繁殖(はんしょく)する力が強く難しいものもあります。
特に「ヒメジョオン」は繁殖力がものすごく強いので見かけたら早めに対処しましょう。
「要注意外来生物」「侵略的外来種」に指定されており、1株で47000個も種をつくるので、増えてしまうと駆除(くじょ)がとても大変になります。
多年草は地下茎が生き続けふたたび芽を出す
多年草とは多年生(たねんせい)雑草とも呼ばれ、表面に葉の部分がなくても、根っこの部分が残り2年以上生きる草花のことです。
地下茎で発達して繁殖する種類もあるので、駆除が難しくなる厄介(やっかい)なものがあります。
- カタバミ(一部は一年草)
- スギナ(ツクシ)
- ドクダミ
- ヤブカラシ
- タンポポ(ニホンタンポポ、セイヨウタンポポ)
「カタバミ」「スギナ」「ドクダミ」「ヤブカラシ」は地下茎が発達して土の中でも増えていくので厄介です。
地上の葉の部分が枯れたからといって油断は大敵です。安心して放置している間にもどんどん仲間を増やしているのです。
タンポポは種をとばして仲間を増やし、さらに地上で枯れたものも再び芽を出します。在来種の「ニホンタンポポ」と外来種の「セイヨウタンポポ」があります。
庭で除草剤を使うときに注意すること
雑草をつみ取った後に除草剤を使いますが、お庭に使う場合には注意点があります。
農薬取締法に従って「非農地用」しか使えません。商品に「農薬として使用できません」と書かれているものを選びましょう。
広い庭付き一軒家は憧れますが、やはりお手入れが大変ですよね。お花を植えてガーデニングするには雑草の除去も含めて努力が必要です。
私はまめな方ではないので小さな庭のお家を選びました(笑)
季節にそって雑草処理をルーティーン化することでお庭をきれいにキープできますね。
雑草の種類はアプリで調べよう!植物図鑑が便利♪
知らない雑草がは生えているのを見つけて、種類を調べたいと思ったら植物図鑑アプリを使ってみましょう。写真を撮るだけで検索できる代表的なアプリはこちらです。
- プランネット
- グリーンスナップ
- Picture This
Androidの場合は「Google play」、iphoneの場合は「App store」で検索し、「インストール」または「入手」ボタンを押すとアプリをインストール出来ます。
どのアプリも投稿した雑草の種類の名前を検索したり、コレクションしたり出来ます。除去したい雑草だけでなく、散歩中に見つけたかわいいお花を検索しても楽しいですね。
「プランネット」は2万種類の植物が登録されています。メジャーな雑草を選別するには問題ありません。
ここに見つけた植物をアップしていくと研究に役立てられ、植物検索の精度があがります。あなたも研究者の一員になれますよ。
「グリーンスナップ」はSNSとしても使うことが出来るアプリです。AIが知りたい雑草を判別してくれるのはもちろん、植物に詳しいユーザーさんが教えてくれることもあります。
AI機能で足りない部分を人の知識が補ってくれるのは心強いですね。
「Picture This」はAI機能で数万種類の中から植物を判別してくれます。
雑草の種類を検索することも出来ますし、植物をコレクションしたり、水やり時間などのお世話の仕方を知ることも出来ます。
お庭に花を植えたり、ガーデニングに興味がある方におすすめです。
植物アプリは便利で楽しいですが、やっぱり「アナログ派!」という方にはハンディタイプの植物図鑑もあります。知りたい植物があったら本をひらけば気軽に調べられます。
雑草には駆除(くじょ)しなければならない困った種類もたくさんありますが、かわいいお花をつけるものや薬や肥料として使えるものなど役立つものもあります。
アプリや図鑑を使って、上手に植物と暮らしていけたら楽しいですよね♪
まとめ
- 背が高い雑草の代表的な種類は「セイタカアワダチソウ」と「オオアレチノギク」で、どちらも1m以上に成長し、繁殖力がとても高い
- 背が高い種類の雑草は種が大量に飛ぶことと、地下茎(ちかけい)が発達することで大繁殖する
- セイタカアワダチソウは種の数が多いだけでなく、地下茎でも繁殖するため数が増えてしまうと処理が難しくなり、根気強く駆除(くじょ)し続けなければいけない
- オオアレチノギクは秋に芽が出たあと、冬を越すロゼット(地面をはうように広がって生えている)状態の時に処理してしまう方がいい
- 雑草は繁殖(はんしょく)する力が強く背が高くなるものもあるので早めの処理が必要で、対処はこまめな草刈りと除草剤の両方でやると効果的
- 草刈りは使いやすい道具をそろえ、根がはった雑草が抜けやすい雨の日の後に土がやわらかくなった状態でするのがいい
- 除草剤は葉の部分に使うものと根っこの部分に使うもので種類を使い分け、晴れた風のない日にするといい
- 「手に負えないほど雑草が増えた」または「忙しくて自分で処理ができない」場合は、草刈り専門の業者もある
- 庭によく生える雑草は「一年草」と「多年草」のがあり、特徴に合わせて草刈りのタイミングや除草剤の種類を変える
- 写真を撮るだけで検索できる植物図鑑アプリもあり、雑草の種類だけでなく、植物好きの人と情報共有できる
背の高い雑草は夏頃になると、いろんなところで繁殖している様子を見かけます。
自分の家の庭に生えているのを見つけたら、処理が大変ですし憂鬱(ゆううつ)な気持ちになりますよね。
でも、解決方法を知れば大丈夫です!季節が来たら対策して、苦労を未然に防ぎましょう。ついでにお花も植えてガーデニングを始めてみるのもいいですね♪
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