犬の散歩コースに草むらはありませんか?犬の散歩後は、ブラッシングをしてあげていますか?
NOと答えた方は要注意です!犬にマダニが寄生しているかも知れません!
マダニは森林や草深い山、公園、道路脇の緑地帯など、草が生えている場所どこにでも生息しています。そして、近くを通る動物たちに、じっと飛び掛かる機会を伺っているんです。
あなたの犬もマダニの標的にされているかもしれません!
ですが、犬にマダニがついていても心配しないでください。マダニの取り方で使うものは、家にある酢です!
なぜならマダニは、酢が大嫌いで、なんと、マダニの進行方向に酢を垂らすと避けて通るんですよ!
そこで今回は、犬に寄生したマダニの酢を使った簡単な取り方や、注意点、対策も合わせてご紹介いたします。
1‐1 犬に寄生したマダニの取り方は酢が簡単で便利な理由

酢には、酢酸という成分が含まれていて、強力な殺菌作用があります。
マダニを含む寄生虫や細菌に、1%以上の酢酸が含まれている酢を吹きかけると、減少、死滅します。
なにも特別な酢を用意する必要はありませんし、家にある普通の食用の酢で大丈夫ですよ。
一般家庭にある食酢の酢酸度数は4~22%なので十分マダニを撃退できますよね。
用意するもの
- 食酢
- 脱脂綿やコットン、ガーゼなどマダニの周りを取り囲めるようなもの
- ピンセット
- ガムテープ(あればでOK)
犬に寄生したマダニの取り方は以下の手順で行ってください。
- ガーゼなどに酢を浸してたっぷりつける
- マダニの周りを囲むようにして、上からそっと押し当てる
- マダニが酢を嫌い、食いついた口を犬から離し、逃げるために移動するのを待つ
- 逃げ出したマダニをピンセットでつまんで捕まえる
- 取ったダニを逃がさないように、ガムテープにピッタリ閉じ込めて捨てる
- もしくは酢の中に放り込んで動かなくなるまで放置して、捨てる
スプレーを使ったマダニの取り方も有効です。
用意するもの
- スプレーボトル
- 酢と水を1対1で作ったスプレー液
- ピンセット
- ガムテープ
スプレーを使ったマダニの取り方も手順はほぼ同じです。
- マダニに直接スプレー液を吹きかける
- マダニが酢を嫌い、食いついた口を犬から離し、逃げるために移動するのを待つ
- 逃げ出したマダニをピンセットで捕まえる
- 取ったダニを逃がさないように、ガムテープにピッタリ閉じ込めて捨てる
- もしくは酢の中に放り込んで動かなくなるまで放置して、捨てる
初めてマダニを除去する方もいらっしゃると思いますので、取り方の注意点も押さえておきましょう。
- マダニを殺さない
- 無理に引きはがしたり、潰したりしない
- 必ず、マダニが酢を嫌がって、自然に犬から離れるのを待つ
以上の3点は必ず守ってくださいね。
マダニが犬に寄生する際、口からギザギザした針のような、口下片というものを犬の皮膚に刺します。
そして、セメント状の物質が含まれた唾液を分泌し、口下片を犬に皮膚に固定して、抜けなくしてしまいます。
無理にマダニを引き剥がそうとすると、口下片が犬の皮膚に刺さったまま残り、そこから雑菌や病原体が犬の体に入り、刺し傷が化膿したり、感染症を引き起こしたりします。
犬の健康を脅かす原因にもなりかねませんので、くれぐれも上記のマダニの取り方の注意点は守ってくださいね。
犬についたマダニの取り方ならアルコールも使える!

上記の酢を使ったマダニの取り方は、殺菌、除菌もできてかなり活用できますが、犬に酢を使っても大丈夫なの?と疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
実例として、酢が犬に与える健康被害の例はありませんし、酢には犬に影響を及ぼすような物質は含まれていませんが犬の嗅覚はとても鋭いため、酢の刺激臭を嫌う犬もいます。
私でも、酢を使った料理をするとき、必ず鼻がつんときてしまい、いつになっても苦手でぜんぜん慣れませんね。
個体差にもよりますが、酢を激しく嫌う犬には、消毒用アルコールを試してみて下さい。
消毒用アルコールも酢と同様、一般家庭によくありますし、新型コロナウイルス対策として常備されているご家庭がほとんどかと思いますので、簡単に手に入りますね。
用意するもの
- 消毒用アルコール
- 脱脂綿やコットン、ガーゼなどマダニの周りを取り囲めるようなもの
- ピンセット
- ガムテープ(あればでOK)
犬に寄生したマダニの取り方は酢の場合と同様、以下の手順で行ってください。
- ガーゼなどに消毒用アルコールアルコールを浸してたっぷりつける
- マダニの周りを囲むようにして、上からそっと押し当てる
- マダニがアルコールを嫌い、食いついた口を犬から離し、逃げるために移動するのを待つ
- 逃げ出したマダニをピンセットでつまんで捕まえる
- 取ったダニを逃がさないように、ガムテープにピッタリ閉じ込めて捨てる
スプレータイプの消毒用アルコールをお持ちの方は以下の通りです。
- マダニに直接スプレー液を吹きかける
- マダニがアルコールを嫌い、食いついた口を犬から離し、逃げるために移動するのを待つ
- 逃げ出したマダニをピンセットで捕まえる
- 取ったダニを逃がさないように、ガムテープにピッタリ閉じ込めて捨てる
消毒用アルコールは酢と違って食べ物ではありませんので、注意点として、犬の目や口に入らないように十分気を付けてあげてくださいね。
犬に寄生するマダニを予防するなら生態を知る

マダニは家庭内に生息するダニと種類が異なり、山や草地といったイノシシや野ネズミなどの野生動物が出没する自然や、公園の茂みや河川敷など緑があるところどこにでも生息しています。
マダニは年中活動しますが、特に4月から10月の春から秋にかけてとくに活発に活動しますので注意が必要です。
特徴として、目に見える大きさで約3~8㎜、動物に寄生して血を吸う寄生虫で、満腹になると約10~20㎜もの大きさになります。
葉っぱの先や裏側に潜み、獲物が傍を通るのをじっと待ち、飛びついて寄生します。
マダニは血を吸うだけでなく、伝染病や寄生虫を運ぶため、人間に移り重症化する病気もありますので、リスクを最小限に抑えるためにも、犬のマダニ予防は大切です。
犬につくマダニの基礎知識を理解しよう!
日本に分布するマダニは約40種類いるといわれています。そのうち約20種類ものマダニが犬に寄生して血を吸い成長します。
- 幼ダニ
体長約1㎜
3~7日間犬に寄生して、血を吸い続け、若ダニへと成長する - 若ダニ
体長1~1.6㎜
3~7日間犬に寄生して、血を吸い続け、成ダニへと成長する - 成ダニ
オス・メスともに、3~4㎜
1~2週間犬に寄生して、メスは産卵に備え吸血する
人が食事をとって栄養補給するように、マダニは動物の血を栄養源として生まれてから死ぬまでの一生血を吸うことで成長していきます。
吸血するさいに出る唾液の中に、ウイルスや細菌などの病原体が含まれているため、その媒介となり、あらゆる感染症や病気を引き起こさせるので、予防を徹底することが必要になってきます。
犬がマダニに寄生されることで悪い症状が現れる
マダニが犬に寄生すると、以下のような症状を引き起こします。
- アレルギー性皮膚炎
- ダニ麻痺症
- 貧血
- 栄養障害
マダニに吸血されるさいの唾液に含まれるアレルゲンにより炎症を起こし、強いかゆみが伴い、アレルギー性皮膚炎を引き起こします。
そして、マダニから分泌される神経毒によって、ダニ麻痺症を引き起こす恐れもあります。
これは運動機能障害を引き起こし、歩き方がふらふらしたり、後肢の脱力がみられます。また、脳神経や交感神経にも支障をきたす可能性があります。
さらに、マダニから大量に寄生されて血を吸われると貧血を起こします。
マダニの1回の吸血は約5mlです。
まだまだあります。マダニによって引き起こされる病気によって、食欲不振になり、栄養状態も低下します。
犬がマダニに病原体を媒介されて起こる病気もある
- ライム病
- Q熱
- バベシア症
- エールリヒア症
ライム病はライム病はボレリア菌という病原体に感染することで発症しますが、発熱にともない元気がなくなったり、食欲不振に陥りますので、体重が減少しやすくなります。また、関節炎にもなりやすいので、足を引きずったり、触れられるのを嫌がるようになったら注意が必要です。
Q熱というのは、コクシエラという病原体に感染することで発症する病気ですが、犬が感染すると軽い発熱程度で、症状があまり出ません。
しかし雌犬が感染すると、流産や死産の可能性があります。
また、バベシア症はバベシアという寄生虫が、赤血球内に寄生して増殖し、赤血球を破壊します。
初期症状として尿の色の変化が現れます。体調不良、発熱、そして貧血を引き起こしますし、生死にかかわることもありますので特に注意が必要です。
エールリヒアという病原体に感染することで発症するエールリヒア症は、犬が感染するとリンパ節が腫れるなど、発熱症状がでます。また、鼻血、血尿、血便などの異常出血を発症します。
マダニから病原体を媒介されて起こる病気は人にも伝染して、
死亡するリスクが高い病気もありますので、予防対策はマストですね。
犬がマダニに寄生されやすい部位は?

上記の写真を参考にしてください。マダニは犬の耳や目、おしりのまわりなど比較的毛の薄い場所を好んで寄生します。
散歩から帰ったら目で見て確かめるだけではなく、手で触ってチェックすることも忘れないでください。ぽつぽつしたものや、ポコッとしたものがあれば要注意です!!
注意深くマダニかどうか判断してくださいね。
マダニを寄せ付けないための対策は?
マダニ対策で有効な手段は、「草むらには近寄らない」「コームでこまめにブラッシングする」「散歩前に酢のスプレーを吹きかける」です。
マダニは草地に隠れて、近くを通る動物の体温や呼吸、振動などで獲物を認識して飛び移ります。
マダニの寄生リスクを避けるには、草が生えている場所は最小限の滞在を心掛けてください。
マダニにがひっついても、皮膚に食らいつく前であれば、コームでブラッシングするだけでも、マダニを排除できます。
草むらを通る散歩コースであればなおさら念入りにブラッシングしてあげてください。
ブラッシングするときはなるべく外でしましょう。
マダニが家の中に入って人を襲う可能性もあるからです。
酢を使ったマダニの取り方に大活躍ですが、予防対策にも最適です。
酢と水1対1の液をスプレーボトルに入れ、犬のからだ(皮膚)全体にまんべんなく吹き付けてください。
マダニを寄せ付けない酢酸がマダニから犬を守ってくれますよ。
犬にマダニの薬を与えるベストな時期

マダニは一年中活動しますが、気温が13℃以上になる春先から秋までは特に活発になり大量発生をします。
犬がマダニに寄生されると重篤な病気を発症し、死亡させるケースもありますので予防対策は万全を期す必要があります。
犬がマダニに近づかないことができれば問題ないのでしょうが実際にはそれは不可能ですよね?
私は月に1回、犬の背中にポタポタ落とすタイプの薬を使っていました。
最近は薬の種類が増えて、おやつタイプや味付きの錠剤などがあって、犬も人もお互いストレスなく簡単に薬を与えることができます。
犬のマダニの薬を与えるのは月に1回
マダニ予防には犬を茂みや草むらに近づかせないことや散歩から帰ったら必ずブラッシングしてマダニが付いていないかチェックするなどの生活習慣が大切です。
それと合わせて薬の併用をおすすめします。投与する頻度は、月に1回です。
基本、マダニは温度が13℃を超えると活発化しますが、特に気温が20℃~30℃、湿度70%が活動、繁殖のピーク時になります。
4月から10月の春から秋が薬を与えるのに適した時期だといえます。
また、マダニは年中活動していますので、冬もマダニの被害が心配の方は、1年を通して犬にマダニの予防薬を投与しても支障はありません。
しかしその分維持費がかかりますのでその点は考慮してくださいね。
私の犬はアレルギーがあり、市販の薬は心配だったため、毎月1回、マダニの薬を投与してもらうため動物病院に行っていました。
犬にアレルギーがあったりや錠剤を食べない場合は動物病院に行かれることをおすすめします。
まとめ

- 犬についたマダニの取り方は酢の中に含まれる酢酸が効果的
- 犬についたマダニの取り方は消毒用のアルコールも有効
- 犬についたマダニの取り方の注意点は、潰さない、無理やり引き剝がさない、殺さない
- マダニは動物の血が栄養源で、唾液には病原体が含まれるため、事前の予防対策が重要
- 犬を散歩させる前には、酢で作った防マダニスプレーを犬の全身にまんべんなく吹きかけてマダニを寄せ付けない
- マダニが生息する草むらや茂みは犬の散歩コースからなるべく外す
- 犬を散歩させた後は、ブラッシングをしながらマダニが寄生していないかチェックする
- 生活習慣とあわせてマダニの予防薬を春から秋にかけて与える重要性
- 基本は春から秋にかけてマダニの薬を月に1回与える
私もコリー犬を飼っていましたが、酢はとても重宝しました。
マダニに咬まれると病原体を移される可能性やマダニの取り方に酢が有効であることを知ってからはキッチンに酢を欠かすことはありませんでした。
最初は酢の臭いが嫌で落ち着きがなかった我が家の犬ですが、散歩の前に酢のスプレーを使うことで臭いにも段々慣れて、マダニ駆除の時はおとなしく待てができるようになりました。
また、毛が長く、マダニがくっついていても皮膚に届くまで時間がかかったので、マダニに咬まれる前にブラッシングすることでマダニを排除することができました。
みなさんも犬のマダニの取り方にぜひ酢を活用してみて下さい。
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